米陸軍の次世代分隊火器(NGSW)をGeneral Dynamicsが公開

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アメリカ陸軍が現在選定を進めている次世代分隊火器”Next Generation Squad Weapon”(NGSW)。M4アサルトライフルやM249軽機関銃など、現在の主力火器にとって代わる銃を最終選考に残ったSIG SAUER(シグ ザウエル)社、Textron(テキストロン)社、General Dynamics(ジェネラルダイナミクス)社の3社がプロトタイプの開発を進めてきた。シグとテキストロンの2社は9月初めに既にプロタイプの画像など概要を公開していたがジェネラルダイナミクス(以後GD)に関してはベールに包まれ、情報は厳重に守られてきた。それがようやく10月14日に情報が公開された。

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SIG SAUERとTextronの2社がM4とM249の後継モデルの情報を公開
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他社とは異なるRM277ライフル

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RM277の名前は、アメリカ陸軍が希望する6.8mm(277インチ)ラウンドのインチサイズに由来している。NGSWでは小銃タイプのNGSW-R(写真下)、分隊支援火器タイプのNGSW-AR(写真上)の2つのタイプの開発が要件になり、GDからもこれらの2つのタイプが公開されている。上の写真を見る限り2つに大きな違いはなく、 上げるとすればNGSW-ARの銃身(バレル)の長さとハンドガードのバイポットといったところだろうか。

ブルパップ方式

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しかし、シグやテキストロンの銃とは大きく異なる点が2つある。1つはグリップと引き金より後方に弾倉や機関部を配置するブルパップ式を持ちている点だ。ブルパップは全長を短くした上で銃身を長くしたり、反動を抑えるメリットがある。しかし、アメリカ軍は長らくトラディショナルなるな形の銃に拘っており、ブルパップ式のライフルを正式採用したことはない。

NGSW-ARの給弾方式

2つ目はNGSW-ARの給弾方式だ。他の2社は現在のM249と同様にベルト給弾システム・ボックスマガジンを用いているが、GDは従来のマガジンになる。マガジンは20~30ラウンドになる。米海兵隊では消費弾薬の減少と軽機関銃は重く、その上、目立ち狙われやすいことから、他の小銃と見分けがつかない小銃型支援火器M27 IARの配備を進めている。GDもその思想の基、設計を行い、他の2社と差別化を図ったと思われる。

双方の銃に装備されている特徴的なサプレッサーは、「Delta P design」製になり、3Dプリントを使った革新的なデザインで知られている。GDは「このサプレッサーはバレルの寿命を保ち、フラッシュを最小限に抑え、サウンドレベルを必要なレベル以下に抑えると」と主張している。試作品が米軍の重量要件を満たしていることも確認している。

他にも両手で使えるアンビ対応のセーフティセレクターが装備されている。グリップには、兵士が使い慣れている武器の特徴がいくつか残されている。上部にはピカティニーレール、サイドには多数のMLOK取り付けポイントある。

次世代分隊兵器の配備計画は2022年の第1四半期に企業とモデルを選定、2023年の第1四半期からM4A1とM249との交換を開始する予定になっている。

※General Dynamics社は、アメリカはバージニア州に本社を置く重工業企業になる。宇宙産業、造船業、情報エレクトロニクス技術産業、そして軍重産業を主力にしており、軍需企業としては世界6位(2018年)になる。

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