FN SCAR(スカー)は、米国特殊作戦司令部(SOCOM)が発行した要件を満たすために、ベルギーの銃器メーカーFNハースタルによって開発されたアサルトライフルで、米軍特殊部隊向けに開発された銃だ。2009年に第75レンジャー連隊に配備以降、現在は米軍特殊部隊だけではなく世界20各国の軍、法執行機関の特殊部隊に採用されており、もっとも信頼できるアサルトライフルの一つだ。
概要
FN SCARのSCARは(Special operations forces Combat Assault Rifle)の略で、特殊部隊用戦闘アサルトライフルという意味で、ライフル計画の名がそのまま名付けられた。 2003年に行われたトライアルではロビンソンアームズ社のXCRと一騎打ちの末、SOCOMに採用された。
スペック
ガスシステムにはショートストロークピストン方式を採用、これにより反動が軽減され連射時でも安定した射撃が可能になっている。しかし、パーツが増えメンテナンス性は下がり、コストも上がっている。下部のロアレシーバーはポリマー樹脂、上部のアッパーレシーバーはアルミニウムで構成され軽量化が図られている。アルミ製レシーバーの上部はハンドガード部分も含めてMIL-STD-1913準拠のアクセサリーを取り付けることができるピカティニーレールと一体化されており、サイドには取り外し可能な2本のサイドレール、下部にもピカティニーレールを備えている。
M16対応ピストルグリップ、両利きに対応できるアンビシステムに対応したマガジンリリースとセレクター、フロント・リアサイトはフリップダウンし、光学部品やアクセサリの使用を妨げない。ストックは伸縮・折畳み式になり、伸縮は6段階で調整できる。現代はスタンダードな設計をいち早く取り入れた。
No11 SCAR-L ブラック (18歳以上次世代電動ガン)
モジュール式アサルトライフル
SCARのライフルプラットフォームはゼロから設計されており、既存の設計に基づくものではない。2004年に設計された、この銃は他のライフルより先駆けてモジュール式を導入した。これにより長さの異なる銃身(バレル)に素早く交換でき、状況に応じて銃を3つのバージョンにカスタマイズできる。
・標準 (STD)
・接近戦闘(CQC)
・長距離射撃(LB)
SCAR-LとSCAR-H
SCARは異なる弾丸を使用する2つのタイプがある。5.56×45mmNATO弾用のSCAR-L(Light)と、より強力な7.62×51mm弾用のSCAR-H(Heavy)がある。 SCAR-LとSCAR-Hには90%の部品共通性がある。
SCAR-L(Mk16)
SCAR-LはM4/16のマガジンをそのまま使用でき、装弾数は30発。米軍内での名称は「Mk16」
全長 | 銃身長 | 重量 | 有効射程 | |
STD | 889㎜ | 355㎜ | 3290g | 500m |
CQC | 787㎜ | 254㎜ | 3040g | 300m |
LB | 990㎜ | 457㎜ | 3490g | 700m |
No12 SCAR-L STD (18歳以上次世代電動ガン)
No15 SCAR-L CQC (F.D.E.) (18歳以上次世代電動ガン)
SCAR-H(Mk17)
SCAR-HはAKシリーズで使われる7.62 x39mm弾も使用できマガジンも装着可能になる。その点では敵陣地に入っても、敵から弾丸を調達できる。SCAR-Lより高い威力と射程でマークスマンライフルとして使われている。標準マガジンの装弾数は20発。米軍内での名称は「Mk17」
全長 | 銃身長 | 重量 | 有効射程 | |
STD | 965㎜ | 400㎜ | 3580g | 600m |
CQC | 889㎜ | 330㎜ | 3490g | 400m |
LB | 1067㎜ | 500㎜ | 3720g | 800m |
No18 SCAR-H (F.D.E.) (18歳以上次世代電動ガン)
スナイパーモデル MK 20 SSR
SCARには実はスナイパーモデルがある。 MK 20 SSR(Sniper support rifle) ことFN SCARスナイパーサポートライフルは長距離の精密射撃用途向けにカスタマイズされたバリアントであり、独自のバレルエクステンションとバレルプロファイルにより精度が向上している。近距離で戦う能力もある。FN SCAR-Hをベースにしており、900m以上の有効射程を有している。
全長 | 銃身長 | 重量 | 有効射程 | |
SSR | 1080㎜ | 508㎜ | 3580g | 900m |