JTF-2|世界一のスナイパーを輩出したカナダ軍特殊部隊

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JTF-2|世界一のスナイパーを輩出したカナダ軍特殊部隊
Photo by Rank_X

JTF-2(Joint Task Force-2)はカナダ統合軍の精鋭兵士で構成された、カナダ軍最強の特殊部隊になり、世界最長の狙撃記録を作ったスナイパーが在籍するなど優れたスナイパーを生み出す部隊としても知られた特殊部隊になる。

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警察から軍へ

カナダのテロ対策は主に警察組織であるカナダ王立騎馬警察(RCMP)の特別緊急対応チーム(SERT)が担ってきたが、より高度で武力を擁する軍事グループに変換すべく、1993年にSERTに代わり、JTF-2創設される。創設当初の部隊規模は100人程で隊員は主にカナダ軍空挺連隊とパトリシア王女のカナダ軽歩兵から優秀な隊員を引き抜いて構成された。その後、300人まで大きくなった部隊は海外に派遣され、ボスニアにでは国連部隊を狙うセルビアのスナイパーの討伐を行い、中米のハイチでは現地の治安部隊やSWATの訓練を行った。2001年の9.11テロが起きるとは部隊の能力は大幅に拡大され、隊員規模は倍の600人に膨れ上がった。同年にはアフガニスタンに派遣され対テロ戦争に従事する。

JTF-2は現在、カナダ特殊作戦軍司令部の一部として活動し、他のカナダ特殊作戦軍、第427特殊作戦飛行隊と共に国際軍事作戦(国連、NATO)の任務がメインになっている。また、同部隊に関する情報はトップシークレットと見なされているため、情報は少ない。

カナダ 特殊部隊 JTF-2 ベルクロワッペン タスクフォース パッチ ミリタリー A0101

世界最長の狙撃記録を持つスナイパー

2017年の5月、JTF-2はイラク北部に展開する有志連合の一部としてダーイシュでISILイスラム国の討伐の任務にあたっていた。与えられてい命令は同地で戦くクルド人民兵組織を支援することであった。高層建築物の屋上に陣取っていたJTF-2のスナイパーはイラク軍を攻撃するISILの戦闘員を発見。所持していたマクミラン(McMillan)の対物ライフル「TAC-50」(カナダ軍ではC15)で狙撃して、ISILの戦闘員を射殺した。ここまでは戦場ではある話だが、驚くべきはその狙撃距離で、狙撃位置から対象までの距離は3,450メートルになる。これはそれまでのイギリス軍のスナイパーが持っていた2,500メートルを約1,000メートルも更新する記録だった。この距離だと引き金を引いてから標的に到達するまで10秒ほどかかる。狙撃手の情報は隊員の身の安全とまだ現役されるため公表されていない。

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TAC-50|数々の狙撃記録を塗り替えた狙撃銃
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装備

C7・C8

小銃に関してはカナダ軍の標準装備でもあるコルトカナダの5.56㎜アサルトライフルC7とC8を使っている。C8はバレルが短いカービンモデルになる。JTF-2は特殊部隊仕様のハンドガードにピカティニーレールを採用したモデルを使用している。

SIG P226

サイドアームはSIG SAUER社のP226を採用している。

No18 シグ・ザウエル P226 レイル (18歳以上ガスブローバックガン)

FN MINIMI C9

米軍や自衛隊も採用するFN MINIMI。カナダ軍ではC9と呼ばれている。

TAC-50

狙撃の世界最長記録を作った対物ライフル。これ以外にもスナイパーライフルはAWP、M110、バレットM82、PSG-1を使っている。

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https://www.canada.ca/en/special-operations-forces-command/corporate/organizational-structure/joint-task-force-2.html

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