捕虜となったロシア軍中将、代わりの中将は就任から16日で更迭、ハリキウで敗走したロシア軍の情報は錯綜

ウクライナ軍は11日、北東部のハリキウ州で反転攻勢をかけ、ロシア軍の占領下にあった東部の需要拠点イジュームを奪還するなど3000平方Km以上を奪還したと発表した。ウクライナ軍は数日間で60km以上を進軍し、ロシア軍をオスキル川まで押しやっており、ロシア軍は敗走、ハリキウ州全域から撤退した。ロシア兵は相当混乱していたようで戦車や武器をそのままに着の身着のまま撤退したとされ、中には軍服を脱ぎ捨て、民間人に紛れて逃げる者もいたと話題になっている。この勝利はロシア軍をキーウから追いやった半年前の戦いに次ぐ大戦果と言ってもよく、今後の戦局の転換期になるとも言われている。大敗北を喫したロシア軍だが、その陰で、ウクライナに侵攻するロシア軍の最高司令官である2人の中将がいなくなったとされている。

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アンドレイ・シチェヴォイ中将

ウクライナ軍の反転攻勢により、ロシア軍の前線突破され、部隊が混乱する中、ある一人のロシア軍士官がウクライナ軍によって捕らえられた。9月9日にSNSに投稿された映像には後ろ手に手錠を掛けられ、跪く2人の兵士。2人の恰幅の良い兵士は右目あたりから血を流している。この男性、ロシア軍西部軍管区司令官アンドレイ・シチェヴォイ中将とされている。彼は中佐の階級章が付いた軍服を着ているが、身分を隠すために下級将校の制服に着替えたとされている。シチェヴォイ中将は7月20日に、西部軍管区司令官に任命されている。中将という将軍クラスが捕虜となれば、第二次大戦以来の大戦果となる。これまで12人の将軍クラスの将校が戦死しており、このクラスの戦死は非常に稀だが、捕虜となるのは更に稀だ。しかし、シチェヴォイ中将の捕虜についてはウクライナ、ロシア双方ともに公式発表はない。

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ロマン・ベルドニコフ中将

8月26日、ロマン・ベルドニコフ中将はロシア軍西部軍管区の司令官に任命された。しかし、彼はハリキウでの大敗北の責任を問われ、僅か2週間で西部軍管区の司令官から去ることになった。彼は5月までシリアでロシア軍機動部隊の指揮官を務めていたが、ルガンスク人民共和国で軍隊を率いるように移動させられた。そこで、6月に戦死したという情報も流れたことがあったが、ロシアは否定、そして、8月に西部軍管区の司令官に就いていた。しかし、今回の敗走クレムリンの怒りをそうとう買ったようで、その責任をとらされる形で、就任から僅か16日で更迭となった。後任は中央軍管区の司令官で、今回のウクライナ侵攻におけるロシア軍中央司令部のオレクサンダー・ラピン中将が就くとウクライナ国防省は述べてている。

ベルドニコフ中将はシチェヴォイ中将の後任だった

ベルドニコフ中将は実は捕虜となったとされるシチェヴォイ中将の後任として着任している。しかし、ベルドニコフ中将が着任したのが8月26日、シチェヴォイ中将が捕虜となっとされるのは9月9日頃であり、解任されてから2週間も経ったあとに、捕虜となるような前線に中将がいるのは変だ。しかも、ベルドニコフ中将の後任とされているラピン中将はシチェヴォイ中将の後任だという報道もあり、情報が錯綜している。ハリキウでの大敗北でロシア軍の上層部が相当混乱しており、人事と情報が追い付いていない可能性もあり、ウクライナ側も正確な情報をつかみ取れていな可能性もある

ただ、どちらにせよ、2人の中将が現場から居なくなったのは確かかもしれない。

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Source

https://www.newsweek.com/russia-ukraine-sychevoi-capture-commander-1741356

https://metro.co.uk/2022/09/12/putin-sacks-top-general-16-days-into-the-job-after-ukraines-surge-17355328/

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