2019年4月12日公開された潜水艦アクション映画『ハンターキラー 潜航せよ』。潜水艦を舞台にした久しぶりの大型作品になる。ネイビーシールズも登場し、彼らのアクションシーンも見ものになる。出演は『エンド・オブ・ホワイトハウス』『ザ・アウトロー』のジェームズ・バトラー、『ウィンストン・チャーチル』のゲイリー・オールドマン。監督はドノバン・マーシュになる。
あらすじ
ロシア近海を航行中のアメリカ海軍ロサンゼルス級原潜タンパベイがロシア海軍アクラ級原潜コーニクと共に姿を消した。ハンターキラー(攻撃型原潜)のアーカンソーは捜索任務を受け、就任したばかりのグラス艦長(ジェームズ・バトラー)は乗組員と共に消息が消えた現場に向かう。沈んだ2艦を発見するも待ち伏せていた別のロシア原潜から魚雷攻撃を受ける。なんとか攻撃を切り抜け捜索を続けると沈んだロシア原潜コーニクは魚雷ではなく内部から爆発していた事を発見する。また艦の中には生存者がおり救出すると、コーニク艦長アンドロポフであった。その時、ロシアでは不穏な動きが起きていた。国防大臣のドゥロフがクーデターを起こし、ザカリン大統領を拘束、軍の指揮を握っていた。一連の潜水艦撃沈は彼の謀略になり、彼の狙いは軍事力で強いロシアを復活されることであった。 偵察のために先行してロシアに潜入していたネイビーシールズの4人は第三次世界大戦を防ぐため拘束された大統領の救出を命じられる。アーカンソーにはロシア領海内に入り、ネイビーシールズと大統領の回収を命じられる。 グラスはロシアでクーデターが起きたことをアンドロポフに伝え、何とか協力を得ようとする。しかし、その道中はシールズにもアーカンソーにも困難を極める道だった。果たして無事に回収し、逃げ切れることができるのか。世界の命運が彼らに託される。
戦闘・アクション: 4
作品名 | ハンターキラー 潜航せよ |
原題 | Hunter Killer |
公開日 | 2019年4月 |
監督 | トビアス・リンホルム |
ストーリー レビュー
エンタメ作品としては楽しい。ただし、設定のリアリティを考えるといくつか気になるところは感じた。1つがロシア人同士なのに英語で喋る。基本はロシア語で喋っているのだが、できることなら細かい部分まで詰めて欲しかった。2つ目がグラス艦長がアンドロポフ艦長やロシア兵を信用し過ぎている点。今作が出るまで近年の潜水艦映画は冷戦時代を描いており、ソ連(ロシア)は完全な敵国として描かれていた。しかし、既に冷戦が終わった今、ロシアを完全な悪者、敵としては描きづらいのであろう。かと言って潜水艦映画を作ろうと思った時に仮想敵国になり得るのはロシア、もしくは中国ぐらいしかない。ただ、そんな細かいことを考えなければ楽しいエンタメ映画になっている。
戦闘・アクション レビュー
潜水艦映画でしか観れない、見えない敵をソナーで感知する緊迫感、音を出してはいけない状況、魚雷や駆逐艦からの攻撃をあの手この手で逃れるシーンは手に汗握る。これが潜水艦映画のだいご味である。今作品はアメリカの国防総省と海軍も全面協力しており、本物の原潜が登場するなど、そのリアリティは保証するところ。潜水艦映画という事もあり、ネイビーシールズの登場はおまけ的な感じかなと思っていたのだが、そんなことはない。彼らの戦闘シーンもたっぷりある。シールズの脱出を描いた映画『ローン・サバイバー』的な要素があり、見ごたえる戦闘シーンが待っている。
シールズの銃
海軍協力の最新のシールズの装備は非常に参考になる。彼らの銃はリーダーがSCAR-L CQC、他2人がM4A1、スナイパーはAR-14マークスマンライフルを使用。ハンドガンはSmith & Wesson M&P、SIG P226Rになる。AR-14の光学機器が特徴的で気になったのだが 、あれがなんだったのかは分からなかった。