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第二次世界大戦を描いた映画を見ていると兵士のヘルメットがネットに覆われていることに気づきませんか?
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よく見受けられるのはアメリカ兵ですが、日本兵もヘルメットをネット覆っており、当時の兵装としては割と一般的だったようです。 今思うと、これっていったいなんのためだったのだろう?
ヘルメットの光沢を隠す
当時のヘルメットは鉄製で表面はつるつるで光沢を無くすような処理はされていませんでした。そのような状態では当然、日や光が当たれば光ってしまいます。そうなると敵に居場所がばれてしまいます。その光沢を少しでも隠すためにネット覆う事で隠していました。
ヘルメットをカモフラージュする
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これが一番の目的になります。先ほどの光沢とヘルメット自体の外観を隠し、手っ取り早く自然に紛れるために草木を用いることは今も昔も常套手段になります。ネットがあることによりヘルメットに葉っぱ織り込むことが容易になりました。アメリカ軍はヨーロッパ戦線の荒れ地などではスクリムという麻などで作られた細かい生地をランダムでネットに織り込ますことでヘルメットを偽装していました。
![シン・レッド・ライン|太平洋戦争のガダルカナルを舞台にした美しい映像|戦争映画レビュー](https://milirepo.sabatech.jp/wp/wp-content/uploads/2019/07/thinredline-1024x576.jpg)
南方でのジャングルでの戦いが多かった日本軍はもっぱら戦場にあった草木を多用してカモフラージュを行っていました。逆にアメリカ軍の歩兵は太平洋戦線ではあまりネットを直用をしていませんでした。
小物を入れに
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イギリス軍やアメリカ軍はカモフラージュ以外にもネットを小物入れとしても利用していました。よく入れられたのがタバコです。箱は取り出しにくくなりますが、タバコ自体は余裕でネットの間を通り、ポケットから出し入れするよりも楽でした。
現在
現代ではヘルメットカバーと迷彩の向上により、ネットを用いることは少なり、カモフラージュカバーをヘルメットに着用することが多くなります。
陸上自衛隊は今もヘルメットのカモフラージュに草木を利用しますが、使用するのはネットの代わりにヘルメットの外周を囲うゴムバンドに草木を挟む方法を使用しています。
アメリカ陸軍も自衛隊同様にゴムバンドに挟むやり方が多いようです。第二次世界大戦時と同様にスクリムといった布など人工のダミーを使用しています。