The Aviationistの報道によると、ロシアの高速道路での驚愕な光景を見かけた人がSNSにある写真を投稿した。それは1機のスホーイSu-34戦闘機が高速道路を走る姿だ。本来上空、または滑走路を滑走する戦闘機が高速道路を走行しているのだ。
Video of a Su-34 being transported on the highway. https://t.co/9AUuKIdA2J pic.twitter.com/S3jxEHqAbo
— Rob Lee (@RALee85) October 31, 2019
Su-34戦闘機は全長24m、全高6m、翼長14mと戦闘機の中でも大型戦闘機に属しており、道路5車線を埋めるほどの大きさになる。輸送を容易にするため、翼は取り外されているようだが、それでも大きく、映像を見る限り二車線を埋めており、その異様な姿は高速道路で大きな注目を浴びた。そして、注目すべきは戦闘機は自走ではなく牽引車に引っ張られている点になる。通常こういった一般道を走行する場合、トレーラーに搭載されるものだが、この戦闘機は自らのランディングギア(車輪)で高速道路で滑走している。航空機の車輪は滑走路での離着陸のために設計、使われるものであって、このような長距離輸送に使用することを想定していない。民間機や米空軍の戦闘機のでもこのような利用はしないし、不可能になる。しかし、ロシア製の戦闘機は、不均一な滑走路や、雪上、氷上で離着陸を行うこともあり、大きく丈夫な離着陸装置を備えている。
さらに注目すべきことは、戦闘機の機体の★(星)のマークになる。機体の★のマークというと撃墜数と思われがちだが、現代の戦争において航空戦はほとんどない。これはミッションマークになり、地上攻撃なども含めた戦闘任務にいくつ加わったかの★になる。つまり、この戦闘機は数多くの戦闘任務に参加したことを意味しており、ざっと数えるだけでも33個の★がある。ロシア空軍における近年の主な戦闘任務は、シリアの対テロ活動でなる。よって、このSu-34は、2015年末にシリアに配置された戦闘機の一つであると予想されている。