甲冑の騎士たちが戦うアーマードバトルの世界選手権が結構ガチ

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アーマードバトル

『ゲーム・オブ・スローン』のファイナルが先日完結を迎えた。架空の世界を描いたファンタジー物語は中世を舞台に騎士たちの壮大なる戦いが繰り広げられ、これらの戦闘シーンに魅了されて本作にはまった人も多いのではないだろうか。私もその一人である。それこそ、さかのぼれば、同じくファンタジーの『ロード・オブ・ザ・リング』もそうだ。どちらも架空で中世を舞台にした話。しかし、そんな世界を舞台にしたかのような、ガチのバトルが実はヨーロッパで繰り広げられている。その名もの「国際中世コンバット連盟(IMCF)ワールドチャンピオンシップ(International Medieval Combat Federation World Championship)
中世ヨーロッパの甲冑を着て戦うアーマードバトルの世界選手権だ。

動画を見ると分かると思うがかなりガチだ。一応スポーツという体らしいが剣道やフェンシングという規律や静寂は無く、剣やアックスなど思い切り叩き切っている。しかも、本当の戦のようにぶつかり合いもかなり激しい。いくら、金属製の甲冑を付けているからとはいえ、結構怖いし、怪我しないか心配になるくらいの光景だ。

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装備について

アーマードバトル (Armored Battle) では、14〜15世紀に実在した鎧を、デザインや材質など、可能な限り史実に忠実に再現した装備を着用して戦う。むろんプラスチックなどは禁止されている。安全管理の部分においては鎧の厚さも規定以上でなければならない。また、鎧の下にはギャンベゾというパッド入りの防御ジャケットを着ており、衝撃や鎧と皮膚の間の緩衝材として擦り傷なども防止している。これは実際に中世でも着こまれていたものだ。武器においては刃付けてはいけない。武器は重量も決められており、基本、鎧を破壊してしまう程の威力を持たせることは禁止されている。とはいえでも、動画の中で切られた後にうずくまる人もいたので、衝撃はかなりのものだろう。

ギャンベゾ
https://steel-mastery.com/long-gambeson-of-the-xi-xv-centuries.html
ギャンベゾ

2019年大会の参加国は29の国と地域

チャンピオンシップは毎年開催されており、今年はウクライナで開催された。今回の参加国は29の国と地域にものぼり、メジャースポーツのワールドカップ並みだ。それだけ世界に人気があるのであろう。特にヨーロッパにおいては。

参加国の一覧はこちら

ウクライナイングランドカナダモルドバ
フィンランドオーストリアスコットランドデンマーク
スウェーデンアメリカメキシコアイルランド
エストニアポーランド中国スコットランド
ドイツニュージーランドノルウェーアルゼンチン
ルクセンブルグベルギーケベックスペイン
オランダウェールズオーストラリア 

今回は参加はしていないが主催しているIMCFには日本も加盟している。日本も中国もヨーロッパとは異なるが、安全基準を満たせば日本や中国式の甲冑、武器も認められるらしい。しかし、日本式の甲冑では厳しいのでは思ってしまう。折角の兜も台無しになってしまう。もちろん、本当の戦闘であれば、そんなこと言ってられないが……

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競技種目

種目は騎士たちが当時の戦闘の練習としておこなった試合形式のゲームになり、突きは禁止なる。武器縛りの個人によるデュエルと団体のMELEE(メーレ)が行われ、国対抗になる。デュエルでの勝敗の判定はヒット制になり、2人の審判が付いている。団体のメーレはダウン制になる。ヒットは関係なく相手がダウン、地に膝をつくまで攻撃し続ける過酷なゲームとなる。

POLEARM(ポールアーム)

アーマードバトル ポールアーム
BBC

竿状の長い柄の先端に攻撃用の部品を備えた武器、ランス、槍のようなもので戦う個人競技。男女それぞれ行われる。2019では女性はアイルランド、男性はウクライナが優勝した。

LONG SWORD(ロングソード)

アーマードバトル ロングソード
https://www.thecourier.co.uk/

長い刃の剣で戦う個人競技。 男女それぞれ行われる。女性はアイルランド、男性はポーランドが優勝した。

SWORD & SHIELD(剣と盾)

剣と盾を持って戦う個人競技。男女それぞれ行われる。 女性はモルドバ、男性はポーランドが優勝した。

MELEE 5 VS 5

動画は2018年のスコットランドvsスウェーデン

5人vs5人の団体で戦う乱戦。団体の場合はヒットではなく、ダウン制となる。ウクライナが優勝した。

MELEE 10 VS 10

さらに数が増えて10人vs10人になります。ウクライナが優勝しました

MELEE 16 VS 16

16人vs16人という総勢32人の大乱戦。優勝したのはウクライナになります。そしてウクライナは団体は全て優勝になり、地の利があったのだろうか。ちなみに団体戦の人数は年により異なるようだ。

最後は150人vs150人

最後には各チームがアライアンスを組んで150人vs150人の壮絶なバトルが繰り広げられます。もう、はちゃめちゃ。

皆さんは参加してみたと思っただろうか。日本にも ジャパン・アーマードバトル・リーグ があり、練習、バトルが可能だ。まずは日本でチャレンジしてアーマードバトルで世界を目指してみない?

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