雑誌と弾倉。なぜ、どっちもマガジンと言うの?実はこんな理由があった

雑誌 弾倉

雑誌と弾倉を指す英語”MAGAZINE(マガジン)”。マガジンと言われたらサバゲーマーの皆さんは”弾倉”ととる人が多いと思いますが、”雑誌”という意味が広く一般的です。Google翻訳にかければ、”雑誌”と翻訳されますし、少年マガジン、ヤングマガジン、ベースボールマガジンの多くの雑誌にマガジンが名付けられています。マガジンを弾倉と捉えるのは少数派でしょう。でも、なぜ?雑誌と弾倉が同じ単語なんでしょう。それには実はきちんとした理由があります。

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マガジンの単語の意味

”MAGAZINE”の単語の意味をおさらいします。

1.雑誌

2.《テープ》カートリッジ、マガジン◆録音テープやビデオテープの巻き出し巻き取りリールが一体化されているケース 【同】cartridge

3.火薬庫

4.《武器》マガジン、弾倉◆複数の弾を詰めた着脱式ケース。自動小銃や機関銃の◆【同】cartridge holder ; cartridge clip

https://eow.alc.co.jp/search?q=magazine

意味は4つあります。弾倉の意味に近い形で火薬庫の意味もあります。 ”magazine area”とすると「弾薬貯蔵庫」という意味になります。2番のカートリッジやケースというのも中身は違えど形状や用途は弾倉と似ています。そうなってくると、この中で雑誌という意味はちょっと異質です。

形状が似ていたからでは?

最初に筆者が仮説を立てのが、昔の弾倉が雑誌をパラパラってめくった時の形状に似ているからではないのかということです。

マガジン 弾倉
https://en.wikipedia.org/wiki/Clip_(firearms)

昔のライフルは上の写真のようなマガジン(カートリッジ)をチャンバーに押し込んでました。 分かります? この形状、特に辞書とか分厚い本をパラパラって開くとこんな風に見えなくもないじゃないですか?

しかし、この説は見事に外れました。

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初めは雑誌、弾倉どちらの意味も持ってなかった

マガジンという単語は最初 “storehouse” を指していました。これは”倉庫”という意味になります。それがその後、軍事倉庫を指す単語しても使われ、現在の意味でもある弾薬庫、火薬庫と意味になります。そして、弾薬が複数入った弾倉は弾薬庫のミニチュア版ということから、同様にマガジンという呼び名が付けられます。

なるほど!弾倉の意味は納得ですね。

では雑誌は? というと、雑誌にマガジンがと付けられたのは1731年に創刊された”Gentleman’s Magazine”が最初になります。

Gentleman's Magazine
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Gentleman%27s_Magazine

この雑誌には軍用品店に関する情報を記載していたので軍事倉庫を指すマガジンが使われます。これが雑誌にマガジンが使われるきっかけになるのでですが、もう一つ由来があります。倉庫にはいろんなものが納められいますよね? 軍事倉庫にしても弾薬から火薬、銃、大砲、軍服、工具といったあらゆるものが入っています。雑誌も同様に、様々なエッセイ、記事、知識が詰め込まれています。つまり情報の倉庫です。 その、比喩的な意味から雑誌もマガジンと呼ぶようになりました。

ちなみに世界最初の弾薬のマガジンが登場したのは1848年にVolcanic Repeating Armsが開発した、プロトタイプのライフル(写真下)の時になります。なので、雑誌の意味のマガジンの方が単語としては先になるのです。

Volcanic Repeating Arms
https://en.wikipedia.org/wiki/Volcanic_Repeating_Arms

いかがでした?勉強になりましたでしょうか?
雑誌のマガジンももともとミリタリーの意味から来ているというのは意外でしたね。

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雑誌?弾倉?なぜ、どっちもマガジンと言うの?
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