米軍の540機のF-35の内、戦闘準備が整っているのは約半数、フル稼働できる機体は更に少ない

米軍の540機のF-35の内、戦闘準備が整っているのは約半数、フル稼働できる機体は更に少ない
USAF

米軍が保有する540機の第5世代ステルス戦闘機F-35ライトニングIIの内、戦闘準備が整っているのは約半数の53.1%で、全ての任務に対応可能なフル稼働できる機体は30%しかありません。

sponser

アメリカのブルームバーグは、F-35戦闘機プログラムの責任者を務める米空軍のマイケル・シュミット中将からの情報として、米軍が保有する540機のF-35の戦闘機の内、2023年2月時点で戦闘準備が整っているのは全体の53.1%であると報じました。機体数に換算すると286機です。戦闘準備は戦闘、訓練、試験飛行といったタスクを一つでも実行できる能力であり、米国防省はF-35の戦闘準備率の目標を65%に設定していますが、現状、これを大きく下回ります。あらゆるタスクに完全に対応可能な機体は更に少なく、全体の30%、160機しかありません。この即応態勢に中将は「容認できない」と述べており、少なくとも戦闘準備率を1年以内に10%引き上げる必要があると述べています。

戦闘準備率が低い原因について、ブルームバーグは、F-35は故障が多い上、予想よりもパーツの消耗が早く、スペアパーツの不足が要因と述べています。実際、F-35は故障や不具合が多く、昨年7月にはF-35Aの射出座席のコンポーネントに一部不具合が見つかり、全機が一時期飛行停止に。

関連記事

US Air forceアメリカ空軍は7月29日、F-35AライトニングII戦闘機の射出座席のコンポーネントに一部不具合があり、緊急時にパイロットが安全に脱出できず、危険にさらす可能性があるとして、F-35の飛行停止を命じたとアメ[…]

射出座席の問題で米空軍のF-35戦闘機が飛行停止に!航空自衛隊にも影響か
sponser

昨年12月にはF-35Bが垂直着陸時にバウンドして着陸に失敗。エンジンに問題があるとされ、一部が飛行停止になります。原因はエンジンの共振とされ、今年3月、米国防省のF-35計画室(F-35 Lightning II Joint Program Office:JPO)は全世界のF-35(890機)のエンジンの改修を指示しました。ただ、この不具合は稀であり、改修も軽微で、運用に影響はないとJPOは述べています。

米軍の戦闘機におけるF-35のシェアは現在約30%ですが、最終的に2500機規模の配備を予定しており、年々シェアは増えています。

sponser

Source

Pentagon Says Only Half of Its F-35 Jet Fleet Is Mission-Ready

sponser
米軍の540機のF-35の内、戦闘準備が整っているのは約半数、フル稼働できる機体は更に少ない
フォローして最新情報をチェックしよう!