ウクライナの航空愛好家の団体がウクライナで撃墜されたロシア空軍のSu-30SM戦闘爆撃機の残骸で作ったアクセサリーの販売を行っている。
ロシアの侵攻で始まったウクライナでの戦闘は既に8カ月が経過、その間、ウクライナ軍の反撃によってロシア軍は多数の兵器を破壊されている。それらの多くは残骸、ゴミとなる訳だが、ウクライナの航空愛好家が集まる「Fuselage Creations」はその残骸に目を付け、残骸の中でも希少価値が高い航空機の残骸の再利用を考えた。
残骸で作ったアクセサリー
Fuselage Creationsはウクライナで撃墜されたSu-30SM戦闘機爆撃機の残骸を使ってカード型のキーフォグを製作した。残骸の素材感を活かした形になっており、穴が開いたものなど撃墜時の損傷あとがそのまま残っている。キーフォグにはSu-30SMのシルエット、残骸元の機体のテールコード、シリアルナンバーが刻印されており、このテールコードRF-3378の機体は南部ムィコラーイウ州で撃墜されたものになる。キーフォグの製造番号も刻印されており、RF-3378の機体からは計530個のキーフォグが作成されている。
Su-30の発展型であるSu-30SMは2013年に登場、第4世代 ++にも分類される複座型の戦闘機、価格は5000万ドルとされ、ロシア軍が失った戦闘機としてはSu-35、Su-34と並んで最も高い機体であり、これをこれまで少なくとも11機失っている。残骸といえど価値は高く、希少性も合わせ航空マニアにとってはたまらない品だろう。
ウクライナ軍の資金調達のため
彼らの目的はお金儲けではない。販売によって得られた資金はウクライナ軍のための新たな装備の調達資金に充てられる。価格と購入先は不明で、購入するには今のところ直接彼らにDMを送って問い合わせをする必要があるようだ。
ちなみにこのキーフォグ、製作されているのはSu-30SMだけではなく、Su-25攻撃機やMi-28攻撃ヘリの残骸からも同様に製作されている。今後、他に撃墜されているSu-35、Su-34といった戦闘機もラインナップに追加されるかもしれない。