アメリカ・シアトルのガレージで核弾頭搭載可能なロケット弾AIR-2 ジニーが発見される

アメリカ・シアトルのガレージで核弾頭搭載可能なロケット弾AIR-2 ジニーが発見される
BELLEVUE POLICE DEPARTMENT

アメリカ・ワシントン州シアトル市内の一般住宅のガレージで冷戦期に開発された核弾頭搭載可能なロケット弾が発見された。

sponser

シアトル・タイムズの報道によれば、シアトルのベルビュー警察は1日木曜日、市内の住宅地にあるガレージで軍用ロケット弾を発見したことを発表した。警察によると、オハイオ州デイトンにある国立アメリカ空軍博物館から水曜日の夜、通報があったという。報道によれば、シアトルに住む男性が亡くなった隣人から遺品処分としてガレージにあったロケットを購入。男性はそれを博物館に寄贈しようと空軍博物館に連絡。博物館はその後にベルビュー警察に電話し、「ガレージにあるロケットを調べてきてくれないか?」とお願いした。警察がガレージでロケットを確認すると、それはなんと、冷戦下で開発された核搭載ロケット弾「AIR-2 ジニー」だった。

sponser

AIR-2 ジニー

空軍博物館にあるAIR-2 ジニー(Wikipedia)

AIR-2 ジニーはアメリカのダグラス・エアクラフト社によって1950年代に開発された1.5キロトンのW25核弾頭を搭載するように設計された無誘導空対空ロケット。当時はまだ空対空ミサイルが開発段階で、空対空戦の主な攻撃手段は機銃だった。しかし、機銃の威力は戦略爆撃機の装甲に不十分であったため、敵爆撃機編隊を一度に壊滅されるために開発されたのがAIR-2 ジニーになる。時限式信管の核弾頭を搭載して、敵編隊の中心にめがけて発射。多少、照準がそれても核爆弾の威力で編隊を一網打尽にできる。1957年に米空軍に導入され、核実験を実施。その後、カナダ軍でも導入された。1962年までにおよそ1000発が生産され、1988年に全弾退役している。

ロケット弾がAIR-2 ジニーと分かると警察は爆発物処理班を出動させる。場合によっては周囲数Kmに渡って住民を避難させなければならなかったが、ロケット弾は完全に不活性化されたもので、核弾頭は搭載されておらず、ロケット燃料も入っていなかった。今後はこのロケット弾の入手経路が争点になりそうだが、持ち主が亡くなった今、それは難しいかもしれない。AIR-2 ジニーは既に1基が空軍が博物館に展示されているらしいので、このロケット弾の今後の扱いが気になるところだ。

sponser
sponser
アメリカ・シアトルのガレージで核弾頭搭載可能なロケット弾AIR-2 ジニーが発見される
フォローして最新情報をチェックしよう!