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「フレア」についてご存じですか?映画などで見たことある人も多いとお思いますが、軍用機が熱探知する赤外線誘導ミサイルに狙われた時に高温に熱したマグネシウムや金属をデコイ(囮)として機体から大量に射出することで、ミサイルを惑わせて回避する防御兵器です。この時フレアは大抵、八の字状に射出されるのですが、その散布した後の様子がまるで天使の羽のような形をしているため「エンジェルフレア」と呼ばれています。
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大型軍用機で見られる
フレアは戦闘機や軍用ヘリ、エアフォースワン(大統領機)など、対空ミサイルで狙われる危険性がある機体に装備されています。しかし、これらの機体の全てでエンジェルフレアが見れるわけではありません。エンジェルフレアが見られるのは米軍のC-130ハーキュリーズ(AC-130)、C-17グローブマスターIII、英仏独軍のA400M、そしてロシア軍のIL-76輸送機といった主に大型輸送機です。機体が大きく、運動性能が悪いこれらの機体は大量のフレアを八方に射出します。この時、燃え盛る炎と後に残る白煙の軌跡が見事に天使の羽を再現します。
しかし、燃えさかる様子は天使のような穏やかに見えず、まるで地獄の業火。天使は天使でも「サタン」と呼ばれる堕天使ルシファーの羽といったところでしょうか。
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ちなみにC-130は航空自衛隊にもは配備されているのですが、航空自衛隊でエンジェルフレアというのは見たこと聞いたことがありません。フレア射出の演習はやっているので、もしかしたら射手の仕方や形状が異なるのかもしれません。今年から陸上自衛隊に配備されたオスプレイのフレアもエンジェルフレアの形状になるようなので、もしかしたらこちらは日本で見れるかもしれませんね。
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