米陸軍が2019年に進歩した科学技術トップ10を発表

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軍事技術は科学技術の中でも最も進化が早い分野であり、陸軍の企業研究所である米国陸軍CCDC陸軍研究所の研究者とエンジニアは軍隊の近代化と兵士を支援するための新しい機能と技術を日夜開発している。CCDCの主任科学者であるアレクサンダー・コットは数ある研究の中から年末に2019年の陸軍の科学技術の進歩トップ10を選んだ。これらは将来、陸軍兵士を支援し、戦場を変える技術になるかもしれない。

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人工筋肉のロボット

陸軍の研究者はプラスチック繊維がねじられてバネに巻かれたときの反応を研究した。さまざまな刺激がスプリングの収縮と膨張を引き起こし、プラスチック繊維が自然の筋肉を模倣する。人工筋肉は潜在的にロボットの性能を向上させ、将来的にはいかつい金属製のロボットをスマートにし、より力強く、そして人間のような動きを与えることができる。

生体認識受容体による兵士の健康とパフォーマンスの監視

陸軍の研究者たちは、独自の生体認識受容体を開発することで、兵士の健康状態や行動をリアルタイムで監視する方法を研究している。これらの生体認識受容体は小型で生産が簡単、安価で、環境負荷が高い。着用可能なバイオセンサーは血液、汗、唾液などからも生体データを取得する。米陸軍は、これらのウェアラブルセンサーを使用して、戦場下での兵士の生体や健康状態を監視するかもしれないが、いずれも兵士に大きな利益をもたらすだろう。

水ベースの耐火バッテリー

陸軍の研究者は新しい水ベースの耐火バッテリーを開発しました。 これらの水性リチウムイオン電池は、リチウムイオン電池の可燃性の高い電解質を置き換え、不燃性の水ベースの溶媒を使用する。また、熱に弱いリチウム塩を使用して、さまざまな温度で安全に保管できる電源を開発している。

水素を利用したオンデマンド電力

タブレット(錠剤)と水だけを使用して、オンデマンドで電力を生成できるとしらどうだろう。陸軍の研究者は、タブレットが水ベースの液体と反応して、触媒なしでオンデマンドの水素生成電力を生成する。電源が無い場所でも水または尿で燃料電池に電力が充電され無線機やライトなど小型の電子機器に供給できる。

超強力スチールを使った3Dプリント

陸軍の研究者チームは、元々空軍によって開発された合金を粉末状に適合させることにより、超強力な金属部品を3Dプリントする方法を開発した。金型では作成できない複雑な設計機能を備えており、市販のどの鋼鉄製品よりも約50%強力な強度を誇る。これにより原材料とプリンターがあれば戦車の交換部品など必要なものを何でもどこでも作ることができる。

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人が何に関心を持っているかを検出

他人の頭の中に入りたいと思ったことはありませんか?陸軍の研究者は、人がどこを見ているのかを判断し、脳の活動を解読できる人間の興味関心の検出器を開発した。脳波を監視することにより、研究者は神経反応を追跡し、環境における無数の刺激の中で兵士が何に注意を惹かれたかを検出する。これにより戦場での状況認識が向上し、指揮官がより良い決定を下せるようになり、将来的に兵士とAIがチームを組んだ時の能力が向上するといわれている。

燃費の良い材料を識別するAI

クリスタルと呼ばれるアルゴリズムボットの新しいシステムは、人間の実験能力を超えた最も複雑な課題に取り組むことができる。これは、燃料電池を改善するための燃料効率の良い材料を検索し、 数十万の要素と組み合わせから最適な物を分類できる。これは、従来の実験ではアクセスできないほど膨大な数になる。

指向性通信用のロボットアレイ

小型の低周波アンテナとAIを備えた小型ロボットプラットフォームを設計して、 物理的に複雑な環境で指向性無線信号を送信する新しい方法を開発した。低周波数では多方向放射は不可能だが、このロボットアレイは無指向性放射パターンを放射するように構成され、オンデマンドで指向性リンクを作成する。他のロボットと編成を組むことで都市や地下の厳しい環境で堅牢でターゲットを絞った無線通信が可能になる。

自己修復材料

損傷を受けたときに自然治癒する合成材料を想像してください。3D印刷可能で、刺激や治療薬を追加することなく室温で自己回復する可逆的架橋エポキシを開発した。材料のユニークな化学的性質により、温度で刺激されたときに形状を変形するようにプログラムすることもできる。

ロボット兵士部隊

将来の戦場がどのようになるか分からない中、ロボットを今の環境に合わせても無意味かもしれない。未知のシナリオに出会った時にAIロボットに環境に対応するための思考方法をトレーニングするにはどうすればよいでしょうか。陸軍の研究者たちは、ロボットのような自律型エージェントが将来の戦場のような未知の環境で動作することを可能にする、新しいアルゴリズムと能力を開発している。これらのアルゴリズムは、ロボット脳を作成し、ロボットが予期せぬ対象や未知のシナリオに対応できるようにし、最終的には、どんな形であれ、兵士たちと協力対応できる機能を目指している。

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https://www.army.mil/article/231232/

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