水中60mまで有効な弾丸CAV-X をノルウェーのDSGが開発

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水中60mまで有効な弾丸CAV-X をノルウェーのDSGが開発

アクション映画で弾丸を避けるために水中に飛び込むのはよく見るシーンだ。浅瀬では弾丸はまだ有効だが、僅か数メートル進むと水の抵抗により大きく減速する。深く潜った相手に弾丸は届かない。主人公は晴れて銃の脅威から逃げることができる。しかし、そんな逃げ方はもう通用しなくなるかもしれない。ノルウェーのDSGスーパーキャビテーションの抗力低減能力を利用し、水中60m離れた相手にも有効な弾丸CAV-X を発明した。

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スーパーキャビテーションとは

水の分子は空気の分子量よりもはるかに密度が濃く水中では抵抗が大きい。 スーパーキャビテーションとは、水中の発射体を空気の泡で包み、水による表面の摩擦抵抗を大幅に減らす設計のことになる。これは魚雷にも使用されており、 スーパーキャビテーションを使うと通常の魚雷の5倍の速さで動くことができ、スクリューや高速ボートの設計にも使用されており、超高速潜水艦の開発にも検討されている技術になる。

水中弾丸CAV-X

DSGは、長年にわたって水中弾丸を研究してきました。開発したCAV-X弾丸の先端は普通の弾丸と比較的してもさほど鋭くない円盤上のノーズになる。そこには特別な溝があり、これによりスーパーキャビテーション効果を生み出すことができる。この溝で発射体に十分な気泡を残すことができ水の抵抗が軽減される。魚雷や潜水艦の場合は自身の排ガスを利用する。

実験動画

DSGは4mのゲルブロックを使用した実験動画を公開している。通常の弾丸(7.62㎜弾)は巨大な気泡を残し僅か0.5mで失速したが、同じく7.62㎜のCAV-X弾は5m先のスイカまで届いた。その軌跡は波紋を残すことなく静かなのが分かる。ゲルブロックの抵抗は水の抵抗よりも大きいためスイカを貫通するには至らなかったが、その有効な水中範囲は60メートルに達する。

ちなみに下記はノルウェーの研究者が水中で銃の発射の実験をした動画になる。地上から発射して水中に入る弾丸と最初から水中で発射される弾丸とでは発砲時の抵抗は異なるが、動画では1~2mで弾丸は水底に落ちているのが分かる。

弾丸の用途

今回DSGは2種類のCAV-X弾丸を開発した。一つは地上から発射して水中でも貫通能力のあるA2。もう一つは水中から発射して空中、地上の敵を攻撃するためのX2になる。

これにより、地上からでも銃で水中の敵や潜水挺を攻撃したり、迫りくる魚雷を迎撃したり、水中から空中のヘリコプターを撃墜することが可能になる。水中5mから撃った場合は1000mまで有効になる。

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https://newatlas.com/military/dsg-cavx-supercavitating-underwater-bullets/

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