F-35など戦闘機に搭載可能な核爆弾「B61 Mod 12」

F-35に搭載可能な核ミサイル「B61 Mod 12」
Photo USAF

米軍はB61核爆弾の最新バージョンである”B61 mod 12”を完成させました。F-35ライトニングⅡやF-15EXと戦闘機でも核爆弾の搭載が可能になります。

sponser

戦闘機でも搭載可能な核爆弾

アメリカ空軍は10月4日、F-35Aの兵装試験として開発中の戦術核爆弾B61 Mod 12(B61-12)をウェポンベイに搭載し、 投下試験を行い成功させました。試験は成功し、F-35が核兵器の搭載運用可能な戦術戦闘機であることを証明しました。12月2日には国家核安全保障局 (NNSA) がB61-12の最初の生産ユニットの開発を完了したことを発表します。2022年5月より生産が始まり、古いMod 3、4、7、および11は全て12に置き換わり、B61核爆弾の寿命は少なくとも20年延長されることになります。B61-12はB-2といった戦略爆撃機だけでなく、F-15、F-16、F-35といった戦術戦闘機でも搭載可能になります。

sponser

B61-12 とは

B61を搭載するF-15EX
Photo USAF

B61は1960年代に開発が始まり、1966年から配備が始まった核爆弾です。今回の12を含めてこれまで12モデルが開発されています。12の前身のmod11は1997年に開発されます。11からは地中貫通爆弾になり、地下のより限定された領域内で起爆させることで爆風半径を制限、被害範囲をピンポイントにし、地表の被害を軽減します。威力は最大50ktです。信管の設定によっては地表で起爆させることも可能です。12では無誘導爆弾に精密誘導能力を付加する装置「JDAM(Joint Direct Attack Ammunition)」を追加。これまでの不正確な自由落下に対し、慣性航法システム、GPS、レーザーなどを用いたピンポイント爆撃が可能になっています。B61はこれまで3000発以上が生産されてきましたが12の核弾頭は古くなった3、4、7、11の弾頭の一部を再利用、改修などを行い使用する予定です。 F-15EXとF-35Aでの搭載、投下試験は完了。今後、B-2とF-16でも同様の試験を行う予定です。

B61は米軍にとって戦略上重要な兵器であり、核兵器を所有していないベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ、トルコといったNATOの同盟国の機体にも搭載されます。

B61 mod 12は9年の歳月と約84億ドルに上る予算で開発されました。

sponser

Source
https://www.acc.af.mil/News/Article-Display/Article/2799580/f-35a-completes-milestone-5th-gen-fighter-test-with-refurbished-b61-12-nuclear/
https://breakingdefense.com/2021/12/updated-b61-nuclear-warhead-enters-production/?_ga=2.202622161.130701755.1638259946-89154323.1619104037

sponser
F-35など戦闘機に搭載可能な核爆弾「B61 Mod 12」
フォローして最新情報をチェックしよう!