中国の航空ショーに登場したロシアのSu-57戦闘機、観客から嘲笑される

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中国の珠海で開催される「中国国際航空宇宙博覧会」の航空ショーに参加するために会場に到着したロシア航空宇宙軍の第5世代ステルス戦闘機Su-57。いち早く、機体の地上展示が公開されたが、現地中国では機体の作りが嘲笑されている。

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中国の珠海で11月12日から開催される「中国国際航空宇宙博覧会」の航空ショーに参加するため、ロシア航空宇宙軍の最新鋭第5世代ステルス戦闘機Su-57が4日、初めて中国を訪れた。機体は2機送られ、シリアルナンバー「054」はロシアから自力で飛来し到着、シリアルナンバー「057」の2機目はノーズや翼を解体した状態でAn-124貨物機で輸送された。1機は12日からの航空ショーでデモンストレーション飛行を行う予定で、もう1機は地上展示用の機体とされているが、既に機体の地上展示と一部関係者へ向けた公開が始まっており、柵なしで機体間近に近寄ることができ、中国のSNSには間近でSu-57を撮影した動画が複数上がっている。映像からそれが、ロシアから飛行してきた「054」だと分かる。しかし、Su-57を間近でみた中国人はその作りに驚いた。

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ロシアの最新技術の粋を集めた最新の第5世代ステルス戦闘機であるSu-57のボディは胴体パネルを固定する多数のボルトが露わになっており、つなぎ目の隙間など構造上の不備が裸眼でも確認できた。ボルトについては兼ねてから言われていたが、パネルの取り付け不良や組み立ての不統一は今回、初めて露呈された。機体の形状が低視認性に最適化されていないのは明らかだ。ステルス戦闘機というとF-22やF-35のように滑らかで凹凸の無い、ボディを想像するが、それとはかけ離れていた。ロシア側はこれを見せたくなかったのか、噂では、来場者が間近で撮影できるような地上展示を拒否していたが、中国側が勝手に公開したともいわれている。中国の第5世代ステルス戦闘機J-20やJ-35ではこうはいかない。

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展示機はステルス加工されていないプロトタイプ機

ただ、今回、中国に到着した2機は共にプロトタイプ機になる。1機目の「054」、2機目の「057」もプロトタイプ機のシリアル番号であることは確認されており、プロトタイプ最初の機体のシリアル番号が「050」なので20機生産されたとされる同機の中でもこの2機が初期の物であることが分かる。これら、初期のプロトタイプ機にはステルスコーティングされていない。ちなみにややこしいのだが、量産機に「54」「57」のシリアルナンバーの機体がある。初期のプロトタイプのつくりは粗いが、量産機のボディはすっきりとした仕上がりでステルスコーティングが施されているとされる。しかし、こういうのもあってか、Su-57は完全なステルス機ではなく、ペイロードが多く、長距離飛行、スタンドオフ対空および対地攻撃が可能なステルス性が高い超機動プラットフォームともいわれている。

中国航空ショー参加の目的は

ロシアはかつて、Su-57を海外にも販売することを目論み、積極的に海外の航空ショーに参加していた。2015年から量産を始めるも、西側から経済制裁でパーツが手に入らず、量産は一向に進まず、ウクライナ侵攻時点で実戦配備されているSu-57の量産機は僅か3機しかなかった。ウクライナ侵攻が始まると急ピッチで量産を開始。2022年に10機、2023年にさらに11機の量産モデルを納入したとされ、現在、Su-57の生産数は30機を超えるとされる。しかし、部品はそこを突き、現在、量産は停止したといわれている。つまり、中国にSu-57を売り込めるような状況ではない。では、今回の中国航空ショー参加の目的はなんなのか。それは、中国との外交及び軍事的な強固な結びつきをアピールするためと推測される。

中国は既に国産の第5世代ステルス戦闘機J-20を200機以上生産している。ステルス戦闘機においては米露に後塵を喫したが、既にロシアを大きく凌駕。エンジンも国産化している。J-20の機体数はアメリカのF-22を上回っており、数だけではF-35の次に多い。また、2機目のステルス戦闘機で艦載機としても運用できるJ-35の就役が間近といわれている。

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中国の航空ショーに登場したロシアのSu-57戦闘機、観客から嘲笑される
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