空飛ぶダネルMGL⁉グレネードランチャーを搭載したドローンCerberus GLH

空飛ぶダネルMGL⁉グレネードランチャーを搭載したドローンCerberus GLH
Skyborne Technologies

オーストラリアのドローンメーカーSkyborne Technologies(スカイボーン・テクノロジーズ)は40mmグレネードランチャーを搭載したティルトロータードローン「Cerberus® GLH(ケルベロスGLH)」を開発しました。

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戦闘UAV「Cerberus GLH」

SkyborneTechnologies社は2015年にオーストラリアのブリスベンで設立された新興のドローンメーカーであり、主に軍事用のドローン、ドローンに関連するアクセサリー、ソフトウェアの開発製造を行っています。開発にはオーストラリアの防衛産業を支援する「ソブリン産業能力優先助成金」から資金援助を受けています。同社のフラッグシップ製品として開発されたのが「 Cerberus GLH (ケルベロスGLH) 」ドローンです。ケルベロスの最大の特徴は5ショットの40mmグレネードランチャーを搭載した戦闘UAVという点です。視界の先にいる標的に対して、グレネードを使用した直接攻撃を可能とします。

HAVOC 40mmランチャー

ケルベロスには同社が開発した独自のグレネードランチャー「HAVOC 40mmランチャー」が搭載されています。ケルベロスのために設計されたグレネードランチャーであり、人が使用することを想定していない為、トリガーを電子トリガーにするなどして可能な限り余分なパーツを排除して極限まで軽量化、ランチャーの重さは2.5kgになります。6発装填の回転式シリンダーを備えた「ダネルMGL」が5.3kgなので、その約半分です。 HAVOCもダネルMGL同様に回転式シリンダーを備えていますが、シリンダーは弾丸を発射しなくとも回転させることができます。シリンダーに予め、対人榴弾・対戦車榴弾・発煙弾・催涙弾、閃光弾など異なる弾薬を装填しておけけば、標的や状況によって発射する弾頭を選択できます。使用する弾頭は特別な物ではなく広く使用されているNATO標準の40mmグレネード弾になるため、兵站の負担にはなりません。再装填すれば何度でも利用可能です。発射速度は120発/分になります。ケルベロスには2つのメインフロントローターと1つのリアコントロールファンがあり、この3つのローターが重心を安定させ、発射時の安定性を高め、反動衝撃を低減します。

その他スペック

飛行時間は最大30分、飛行範囲は5km、速度は60~70km/h。低音響特性を有し、一定のステルス性も保持しています。デイ/ナイトカメラ、レーザー距離計、軍事用AIのAthena ArtificialIntelligenceを搭載し、標的の識別、攻撃の意志決定を支援します。AIにはフライトコントロールも含まれます。カーボンとアルミで構成されたボディとグレネードランチャーを合わせた総重量は10kgと、歩兵が運べる重さで、分解可能でバックパックに収まります。バックから展開して組立は数分で、セットアップから起動までは2分未満になります。ケルベロスは小隊サイズの部隊に火力支援を行う事を想定しています。

まだ、正式配備の情報はありませんが、米軍には既にデモンストレーションを行っています。

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https://www.skybornetech.com/cerberus-glh

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