米海兵隊は人種差別問題をふまえ南軍の軍旗を正式に禁止する

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米海兵隊は5日、黒人のジョージ・フロイド氏が警察の過剰な取締りにより殺害されたことに端を発した一連の人種差別問題をふまえ、南北戦争時に使用された南軍の旗の掲示、使用全面的に禁止した。決定の理由は、南軍の旗が過激派の白人至上主義者や人種差別主義者や暴力的なグループによってしばしば象徴として使用されているが、米軍、海兵隊にそのような信念は一切なく、彼らと混同されるのは良くないとの判断からになる。

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黒人奴隷を存続しようとした南軍

米国では1861年から1865年にかけて奴隷制度廃止と存続をかけた南北戦争が起きる。奴隷制度廃止を唱える北部の23州からなる北軍と、奴隷制度存続を主張する南部の11州からなる南軍との南北を分けた戦争になる。南部では大規模なプラテーション(農場)が数多くあり安価な労働力である奴隷は不可欠で奴隷制度は何としても存続させたかった。しかし、この戦争はリンカーン率いる北軍が勝利し、奴隷制度は廃止され、黒人は解放された。

グローリー (字幕版)

南軍は黒人奴隷(人種差別)を訴え戦ったとして白人至上主義や人種者別主義者がその時の軍旗を象徴として使っている。

海兵隊が定めた新しいルールでは、海兵隊の基地と職場全体、および車両、衣服、カップ、ポスター、旗など全ての物に対して、南軍の軍旗とそのシンボルを使用できなくなる。一部例外はあり、歴史的展示、南軍兵士の墓地には南軍の旗を掲げることができる。

米陸軍では南軍にまつわる名称を変更に

米陸軍が運営する基地、施設のうち、南北戦争時に奴隷制度を擁護した南軍の司令官の名を関した基地の名称を変更することを検討していると陸軍当局者が明らかにしている。南軍の指導者の名を関した陸軍の施設にはノースカロライナ州のフォートブラッグや、テキサス州のフォートフッド、バージニア州のフォートAPヒルなどがある。

公共の場からも南軍は撤去される

バージニア州のノーサム知事は、かつて南軍の州都であったリッチモンドに立つ南軍司令官のリー将軍の像(写真上)を撤去すること明言している。他にもバージニア州インディアナポリスの南軍の記念碑を撤去されることが発表されている。

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https://www.newsweek.com/us-marines-confederate-flag-racism-monuments-protests-1509148

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