ウクライナ軍はロシア軍の塹壕を攻略する際、ブービートラップによって兵が犠牲になることを防ぐため、ドローンを利用しています。
イギリスでウクライナ兵への訓練を行っているオーストラリア軍訓練教官のデビッドソン中佐はBusiness Insiderの取材に対し 、ウクライナ軍兵士たちは現在、地雷やその他の仕掛けられた爆発物からの安全を確保するために”ドローンファースト”で塹壕を進んでいると語りました。兵士たちはロシア軍が塹壕に仕掛けたブービートラップに引っかかる事を避けるため、まずドローンを使って偵察、その上で少人数のグループで塹壕を進んでいるといいます。ロシア軍は撤退する際、タダでは逃げません。駐留していた建物や塹壕に様々な罠、いわゆる「ブービートラップ」を仕掛けていきます。これらは、敵の士気を下げ、精神的なダメージを与えます。これらから身を護る効果的な術は設置場所に到達する前にトラップを把握する事です。
Successful AFU assault on a Russian trench in the #Zaporizhia AO.
— OSINT (Uri) 🇺🇸 🇨🇦 🇬🇧 🇺🇦 🇮🇱 (@UKikaski) March 10, 2024
In accordance with the American Humane Society standards, "No Orc POWs Were Harmed®" in the making of this film.#OSINT #Russia #Ukraine pic.twitter.com/Mrwjo3koh4
ウクライナで行われている塹壕戦は第一次大戦の再来といわれましたが、その時と違うのはドローンがある点であり、空から塹壕を偵察、攻撃する事が可能です。クアッドコプターの機動力を使えば、ドローン内部も偵察することが可能です。事前偵察する事でウクライナ軍は塹壕を進む際、大きな隊列を組んで一斉に進むのではなく、より小さなチームに分かれて進むことができ、仮にトラップに引っかかっても損害を極力抑えることができます。これはロシア軍とは対照的です。
砲弾の数では現状、ロシア軍が大きく上回っており、ウクライナ軍は火力に劣る状況ですが、それをドローンで補っています。フォーブスの報道によれば、ウクライナ軍は昨年8月以来、少なくとも8273機のFPVドローンでロシア軍を攻撃しています。これは6000機とされるロシア軍を上回っています。ドローンには対戦車弾などが搭載されており、砲弾1発あたりの戦果を上げる事で砲弾不足を補っています。ウクライナは低コストで量産可能なドローンの国内生産を増やしており、毎月少なくとも5万機のFPVドローンを入手、今年の目標として、100万機を投入する計画です。