ウクライナ軍、パトリオット防空ミサイルで3機のSu-34を撃墜

ロシアはアップグレードされたSu-34M戦闘爆撃機の最初のバッヂをうけとりました
mod russia

ウクライナ軍は22日金曜日、南部ヘルソン地域でロシア軍のSu-34戦闘爆撃機3機を撃墜したと発表しました。ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍機を撃墜した兵士に感謝の意を表しています。ロシア政府はこの主張について一切コメントしていませんが、ロシアの一部の軍事ブロガーはSu-34の被害を報告し、また、ブロガーは撃墜されたSu-34はパトリオット・ミサイルによって撃墜された可能性を示唆しています。撃墜された3機は共にロシア軍の支配地域に墜落したとされ、その残骸については確認されていませんが、少なくとも2機分の撃墜を思わせる爆発音が聞こえたとされています。

sponser

軍事ブロガーによればSu-34はロシア支配地域のドニエプル川東岸のクリンキーで、ウクライナ側の橋頭堡への滑空爆弾の投下を行っていたとされ、ドニエプル川を渡河しようするウクライナ軍の拠点の破壊を行っていました。

キンジャールを撃墜したパトリオットミサイル増産へ!ウクライナに5基追加
US Army

Su-34を撃墜したのはオデーサ対空ミサイル旅団になり、旅団はアメリカなどから提供された防空ミサイルシステム「パトリオット」を使用しました。ウクライナが運用するパトリオットの「PAC-2」シリーズは、最大約160km先の空中標的を撃墜できます。ウクライナ軍の前線からであれば、ヘルソン州上空のほとんどをカバーできます。

パトリオットは今年5月にもウクライナ北部チェルニヒウで同じく滑空爆弾による攻撃を行っていたSu-34、そして、Su-35戦闘機、そして3機のMi-8ヘリコプターと計5機のロシア軍機を数分の間に撃墜しており、ロシア軍は戦術変更を余儀なくされました。今回の3機の撃墜が事実であれば、ウクライナ南部におけるロシア軍の航空戦術への影響は必至と思われます。

sponser

Su-34

Su-34はSu-27戦闘機を発展させる形で1990年代に開発が始まり、2007年から本格運用が始まった空中戦と爆撃の双方を行えるマルチロールの戦闘爆撃機です。2人乗りですが縦に並ぶタンデムではなく、この手の形状の航空機では珍しい操縦士と副操縦士の2人が横並びに座るツインシートを採用。コクピットは広く、パイロットは立ち上がることができ、トイレも付いています。燃料満載で最大10時間の連続飛行が可能。標準の約12トンの兵装で戦闘半径は1100km。対空、対地、対艦といった様々な兵装が搭載可能で最近装備されたKh-35U対艦空対地ミサイルは250km先の艦船を破壊する威力を持ちますが、ミサイルが枯渇した今、主に滑空爆弾の投下に使用されており、爆弾の最大射程は70kmになります。ロシア軍はウクライナでこれまで少なくとも22機のSu-34を失っています。

sponser
sponser
ロシアはアップグレードされたSu-34M戦闘爆撃機の最初のバッヂをうけとりました
フォローして最新情報をチェックしよう!