ウクライナ軍、最長記録の1800kmの自爆ドローン攻撃を成功!ロシアの最新レーダーを破壊

ウクライナ軍、最長記録の1800kmの自爆ドローン攻撃を成功!ロシアの最新レーダーを破壊
Voronezh-M(mod russia)

ウクライナ軍は26日、約1800km離れたロシア軍のレーダー施設への自爆ドローン攻撃に成功した事を発表した。これはウクライナ軍がこれまで行った自爆ドローン攻撃では最長飛行距離とされます。

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ウクライナ国防情報局(DIU)は、ロシア南西部オレンブルク州オルスクにあるロシア軍のレーダー施設を自爆ドローンで攻撃、破壊に成功した事を発表した。このレーダーはドローンの発射地点から1,800km以上離れており、ドローン攻撃の最長距離記録を更新したことも明らかにしたと共に、ロシアにとって最も重要な防空・弾道ミサイル早期警戒レーダーも破壊した事になり、ウクライナ軍にとっては大きな戦果となる。攻撃に使用された自爆ドローン・無人機は明かされていないが、ウクライナは航続距離1000km以上の無人機・ドローンをいくつか開発しており、これまで何度も1000km超えの無人機・ドローン攻撃を成功させてきた。今月9日には1,500km以上離れたロシア中部バシコルトスタン共和国にある石油精製施設を自爆ドローンで攻撃、最長記録として発表したばかりだった。今回、それを更に300km更新した形だ。

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直近で二個の早期警戒レーダー「Voronezh」を破壊

今回、破壊されたのはロシアの「Voronezh-M(ヴェロネジ)」レーダーとされる。これはロシアの早期警戒レーダーの最新世代であり、弾道ミサイル攻撃に対する空域の長距離監視と航空機の監視を行っている。最大4500kmの探知範囲を持っており、4500kmという検知範囲はレーダーがあるオルスクからウクライナのほぼ全域をカバーできる。しかし、今回、ウクライナから飛来するドローンを検知できなかった。1800km飛行するドローン・無人機なので、それなりサイズがあったはずで、レーダーで検知できない、誤認するようなサイズではなかったはずだ。

しかし、ウクライナメディアのディフェンス・エクスプレスの報道によれば、オルスクのヴェロネジはウクライナ側には向けられておらず、南方、中央アジア、中国方面の監視にあたっていたとされる。なのでオルスクのヴェロネジはウクライナから飛来するドローンを検知できなかったのかもしれない。ただ、そうだとすれば、ウクライナ戦線にあまり影響は無いように思え、成功率が低い、ドローンによる長距離攻撃を行ったウクライナの目的が見えない。

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実はウクライナ軍は今月23日にクリミア半島の東にあるクラスノダール地方アルマヴィル近くにあるレーダー「Voronezh-DM」にも攻撃を行い損傷させている。ヴェロネジ-DMは最大10,000 kmの範囲を持ち、500個のオブジェクトを同時に追跡、地平線探知範囲は6000km、垂直探知範囲は8000km。8000kmの距離で、レーダーは「サッカーボール」サイズのターゲットを検出できるとされる。これは北に向けられており、クリミア半島の一部とウクライナのほぼ全域を監視していた。ウクライナ軍にとってはこちらの方が厄介で、F-16の供与を目前に控えていたこともあり、破壊を試みたと思われる。ウクライナを監視していたレーダーがやられた事で、他のレーダーをウクライナに向ける可能性もあったため、今回、オルスクのレーダーの攻撃に踏み切った可能性がある。ロシアは西側にも二基のヴェロネジを配置しており、この2つもウクライナを検知範囲に納めるが、これは敵対するヨーロッパ、NATO方面を監視しており、ウクライナに向ける事はできない。ヴォロネジの損傷の程度、修復期間は不明だが、 新規製造には 12 ~ 18 か月かかり、建造費用はヴォロネジMは28億5000万ルーブル(約50億円)、ヴォロネジDMは43億ルーブル(76億円)かかる。

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ウクライナ軍、最長記録となる1800kmの自爆ドローン攻撃を成功させる
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