米海軍、新しい下士官ポジション「ロボット戦争スペシャリスト」を創設

米海軍、新しい下士官ポジション「ロボット戦争スペシャリスト」を創設
US Navy

アメリカ海軍は2月22日、ドローンとロボットによる戦争に焦点を当てた新しい下士官ポジション「ロボット戦争スペシャリスト(Robotics Warfare Specialist:RW)」を創設した事を発表した。

sponser

新しいポジション”RW”は海軍が運用するドローン、ロボットのオペレーター及びメンテナンスを担当。ミッションのすべての段階において、ロボットシステムの運用を計画し、制御し、ロボットシステムおよび支援機器の予防および是正メンテナンスを行い、さまざまなアクティブおよびパッシブペイロード/センサーを操作および維持する責務を負う。スペシャリストになるには海洋学、気象学、水深学、航空力学、流体力学、発電、構造部品に関する基礎知識。及び無線周波数理論、電気理論、音響学、情報システム、ネットワークに関する知識が必要なり、任務では軍内外の通信機器や回線を利用し、データを分析、関連する管理機能を実行する。

この新しいポジションは適切な経験、技術スキル、戦闘能力を持つ現役の隊員を対象としており、既に無人機部門に配属されている人材が、RWに採用されることが最も望ましいとされている。経験のない隊員でも、2026年に開校予定の電子技術者学校またはロボット戦争学校を卒業することを条件に、RWの評価を受けることができる。RWの最初の昇格試験は今年9月に始まる。

sponser

米海軍はRWに何人の隊員が必要か明らかにしていないが、今のところ新しいポジションは「小規模かつ高度に厳選された」ものになることを明らかにした。RWの創設は3年に渡って検討されてきた「RWの格付けは、真のハイブリッド艦隊を達成するための海軍の絶え間ない前進における主要なマイルストーンである」と海軍のリック・チーズマン中将は述べている。

米海軍は無人艇や無人潜水艦の開発を急速に進めており、中東のアラビア海などには無人セールドローン「エクスプローラー」を運用。また、昨年末には大型自律型潜水艦「Orca」を受領、その他にも複数の無人艇プロジェクトが進んでおり、艦隊のハイブリット化が進んでいる。無人化は艦艇だけではなく、空母艦載機の無人機化も進めており、MQ-25無人空中給油機の実用化も目前に迫っている。将来的には空母艦載機は有人機と無人機を組み合わせたものになり、有人/無人の比率は最初は60:40、その後、それは逆転し40:60の比率になると海軍高官は過去に述べており、海軍の航空団のUAV・ドローンの比率を少なくとも50%、またはそれ以上に増やすことを強調している。

sponser
sponser
米海軍、新しい下士官ポジション「ロボット戦争スペシャリスト」を創設
フォローして最新情報をチェックしよう!