アメリカ海軍の海軍海洋システムコマンド(NAVSEA)は海軍初の大型無人潜水艦(Extra Large Unmanned Undersea Vehicle :XLUUV)である「Orca XLUUV」を発表しました。
2022年4月28日、カリフォルニア州ハンティントンビーチで行われた式典でOrca XLUUV Test Asset Systemの命名式が行われ、Orca XLUUVはその後、進水、水中テストが行われました。
Orca XLUUVとは
Orca(オルカ)は2017年9月に米海軍内で発足した自律型無人潜水機(AUV)いわゆる軍用の大型水中ドローンの開発プログラムになります。2019年2月にボーイング社とハンティントン・インガルス・インダストリーズ(HII)の2社に総額2億7400万ドルの契約が授与され、ボーイングはかつて開発をしていたEcho Voyager無人潜水艦をベースに計5隻のOrcaの開発製造に着手。最初の配達は2022年を予定しており、今回、予定通り納入された形になります。
スペック
Orcaは水中での機雷対策、対潜水艦戦、対水上艦戦、そして、偵察、電子戦のミッションを行うように設計されています。全長は26m、約8トンのペイロード能力を有し、巡航速度は3ノット(5.55km/h)、最高速度は8ノット (14.8km/h) で、最大航続距離は6,500マイル (10,460km)になります 。最大深度はEcho Voyagerのスペックベースで3000mです。武装に関する詳細は不明ですが、魚雷、小型水中ドローンが搭載される予定です。
動力はディーゼルエンジンとリチウムイオン電池になり、水中ではリチウムイオン、海上ではディーゼルエンジンを使用し、充電を行います。海上に出てから数か月間任務を継続できる耐久性を有しています。
船体は将来登場するであろう先端技術の統合を可能にするようモジュール機能、オープンアーキテクチャを取り入れ、拡張性の高いプラットフォームを実現しています。
米海軍は今後数十年間で50隻のOrca XLUUVの調達を考えています。
Source
https://www.navalnews.com/naval-news/2022/05/here-is-our-first-look-at-the-us-navys-orca-xluuv/