スターウォーズのジェダイのように人の心を読んだり、感じたり、マインドコントロールしたりといった映画や漫画といった架空の世界の話と思っていた能力を本気で研究し、兵士に応用し、サイキック部隊をロシア軍が作っていた事実が明らかになった。ロシア連邦国防省の公式雑誌Armeysky Sbornik(アルメイスキー・ズボールニク)の2月号に「未来の戦争のためのスーパーソルジャー」というタイトルの記事で超能力を使った数々の実験の内容について紹介している。
直接接触しないで敵を倒す
記事の著者のニコライ・ポロスコフ退役大佐は「超心理学は、直接接触しないで敵を倒すことを可能にする」と書いている。1980年代から始まったこの実験は実際にチェチェンでの軍事作戦で用いられ、超心理スキルは完成されたとしている。実際に部隊は、チェチェン戦争(1994~1996)において能力を駆使してテロリストの発見に協力し、地雷原をマッピングしたと主張している。
何ができる?
気になるのはそのスキルで何ができるのかということだ。記事によると以下能力がある。
・テレパシーによる敵の尋問
・金庫の中の透視
・外国語の習得
・負傷兵の治療、痛みの緩和
・敵の罠や貯蔵庫を見つける
・コンピュータをハックする
・テレビや電話といった通信や傍受、妨害する。会話も傍受ができる
・何日も食べずに眠らず活動する、など
テレパシーによる尋問については以下のように述べている。
たとえ言語が異なっても言葉を使わない、非言語的尋問を行うことができます。捕らえた敵兵士を見て、彼がどんな種類の人であるか、長所と短所は何か、彼が寝返る可能性があるかを知るとことができ、尋問の信頼性はほぼ100パーセントです。 また、このスキルは尋問に対する対抗手段としてもつかえ、敵に捕まった時は尋問に耐え、秘密を守り抜くことができます。
これは対面しなくとも、遠隔による尋問することもできると言っている。
イルカの力を応用
このテレパシーのスキルはイルカがベースになっている。イルカやクジラは高度な超音波を発しお互いにコミュニケーションをとったり、潜水艦のソナーのように物体の位置を図ることができる。その超音波には何万という情報源が凝縮されている。また、イルカは他の種の感情も読み取っているといわれており、水族館などで人に調教されたイルカは調教師の感情や思いを読みとって行動することがあるらしい。記事ではイルカにテレパシーで指示を与えたところ、イルカが指示に従った。この方法は人間との間にも応用でき、意思疎通できることが分かったと書かれている。
ノルウェー沖で漁船が遭遇したシロイルカがロシア海軍の要員ではないかとCNNが報じている。漁船が遭遇したシロイルカには胴体にベルトを巻かれてカメラを装着しており、海洋生物の専門家は、ロシア海軍に訓練されたイルカだと推[…]
1991年にはソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフの命により、キジルクム砂漠にサイキック兵士たちを派遣し、エイリアンにテレパシーを送り接触しようとしたが、UFOが現れることはなかった。
その後、科学者の間では懐疑論、否定意見が相次ぎ、研究に要する予算も膨大な国費の無駄遣いだとされ、2003年に終止符がうたれている。
実際、本当に実現していたら世界を揺るがす事態のはずだが、研究が公になったこともあり、サイキック兵士は誕生できなかったのであろう。
https://southfront.org/russia-training-psychic-special-forces-ministry-of-defense-journal/
https://news.sky.com/story/russian-defence-ministry-claims-troops-are-trained-to-use-telepathy-in-combat-11685277