あのターミネーターが実現するかも?変形可能な液体金属を米空軍が開発

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1991年の映画『ターミネーター2』に出てきたあの液体金属のターミネーター「キラーT-1000」を覚えているだろうか? 金属ながら変幻自在のその体は自由自在に形を変え、変形させることができ、当時、映画を見る者に衝撃を与えた。あれから約30年後の現在、その液体金属はSF映画だけの話ではなく、実現されようとしている。

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歪みに応じて変形する金属

https://www.af.mil/

オハイオ州にあるアメリカ空軍のライト・パターソン空軍基地にある空軍研究所(AFRL)は、曲げたり折ったりするなど歪みを与えるとT-1000のように自律的に構造を変える液体金属システムを開発しました。このAFRLの科学者が開発したPolymerized Liquid Metal Networksと呼ばれる材料は、金属が伸びて変形してもその特性を保持することができる。

通常、金属といった導電性材料は圧縮または伸張されると、分子構造が変わるためその特性が変化する。一般に、伸張した金属は導電率の低下と電気抵抗の増加を引き起こすが、 AFRL研究所によって開発されたこの重合液体金属材料は導電率と電気抵抗をもとに保ったまま、最大700%の変形に耐えることができる。内部抵抗は変更中もほとんど変化せず、液体金属は疲労損傷のない元の金属に戻ることができる。これらはすべて、これらの反応を自動的に実行する材料内の自己組織化ナノ構造によるものになる。

この技術をターミネーターT-1000のように利用するつもりはAFRLにはないが、金属の伝導性や抵抗を保持したまま変形できる重合液体金属材料は次世代のウェアラブル端末や電子機器での利用を想定している。また衣類に組み込むことを考えている。生地に組み込めば、衣服を通じて人体の状態を電子的、熱感知的に感知することができるようになる。

ちなみに液体金属で姿形を変えるターミネーターは11月8日に公開される『ターミネーター ニュー・フェイト』にも登場する。

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https://www.af.mil/News/Article-Display/Article/1978632/air-force-scientists-discover-unique-stretchable-conductor/

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