暴君・独裁者とは?世界の暴君10人

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暴君・独裁者とは国家元首・統治者でありながら国を顧みず、私利私欲を満たし、自分の思うがままに支配したいがために暴虐無人な振る舞いをする者のことを指すします。彼らは一時の感情や好みで政策や判断をおこない、他の意見に耳を傾けません。その代償は国民に向けられ、多くの民が苦しみ虐げられ、暴力や圧政によって押さえつけられます。反抗する者には殺戮、拷問、拘束と手段を選びません。このような統治を独裁政治や専制政治といわれます。ここでは現代にて暴君、独裁者といわれる10人を紹介します。

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ニコラス・マドゥロ‐ベネズエラ

ベネズエラは南米の東に位置する国です。マドゥロは前任のチャベス大統領の死去に伴い2013年に大統領に就任します。人気があったチャベスの政策を引き継ぐもチャベスほど人気がない彼は直ぐに窮地に陥り、議会は野党が大半を握ってしまいます。議会民主制では勝てないと悟った彼は自身の影響下にある最高裁を利用して、立憲された法律を全て違憲扱いにします。さらに国民議会の立法権を無効として、その機能を最高裁に委ねます。2017年の選挙ではマドゥロが指名する団体に所属する者は1人2票の権限が与えられ、これに野党が選挙をボイコット、しかし、選挙は行われ議席を独占、独裁政治が始まります。その後も悪政は続き、2000万%のハイパーインフレが起き、国民の暴動が起きるも武力による鎮圧と豊富な石油資源を使った外交でロシア、中国などの支持を得て体制を保持しています。

金正恩 ‐北朝鮮

北朝鮮は専制政治をとっており、支配階級が明確に分かれており、国家主席は世襲により受け継がれる現代では稀有な国の一つです。元首は神格化され、国民から崇拝されます。メディアは完全に制御され、中も外も情報は全て国家がコントロールします。厳正な社会主義政策をしき、食料、エネルギーを管理し国民を支配します。極端な全体主義国家は犯罪者や反国家的思想を持つ者を公開処刑、または大規模な強制労働施設に収容し国家主義の再教育が施されます。金正恩に反抗する者、失敗を犯した者は支配階級であろうと粛清(処刑)対象になります。

バッシャール・アル=アサド‐シリア

中東の国シリア。シリア内戦の諸悪の根源はアサド大統領になります。父も大統領になり、次男である彼はイギリスに留学し眼科医をしていました。しかし、兄が亡くなったため、後継として帰国、軍に入隊、大佐まで昇進します。軍時代には腐敗の取り締まりと粛清を行います。父が死に跡を継ぐ形で大統領に就任します。彼は父と同じように圧政を敷き、また多数派であったイスラム教スンナ派を押さえ少数派による支配体制を敷きます。反発する反体制派には投獄、拷問、処刑がなされました。生存者によると感電、強姦、爪をペンチで引き裂かれ、それは子供であっても容赦がありませんでした。これらの不満が爆発し2010年にシリア内戦が勃発します。内戦ではシリア軍による化学兵器の使用や虐殺が報告されています。

エルドアン‐トルコ

トルコのエルドアンは2003年首相になると2014年に大統領に当選します。政策では国内のイスラム化とメディアへの圧力を高めます。しかし、それらに反発する一部勢力により2016年にクーデター未遂事件起きます。以後、大統領権限集中の改憲やシリアへの侵攻、クルド人の弾圧など強めています。汚職スキャンダルに巻き込まれた際には国内のSNSのアクセスを制限しようとしました。またNATOの同盟国であるアメリカとの対立も激化させ、最近ではロシアよりの政策を取っています。

イサイアス・アフェウェルキ‐エリトリア

エリトリアは「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ東部の小国です。1993年に独立するとアフェウェルキは初代大統領として就任します。就任後直ぐに隣国エチオピアとの紛争が起きると国内で批判が噴出。すると彼は独裁化を強め、メディア統制や野党勢力の弾圧を行います。国民には男女を問わず全員無期限の徴兵制度や徴農制度による兵役と労役が義務づけられ、これは事実上の強制労働になります。反発する者は拷問、当局による強姦、超法規的殺害が行われます。国を脱出する難民は絶えませんが国境警備隊は、毎年国を逃れる難民を何千人も撃ち殺しています。国境なき記者団による「世界報道自由ランキング」は最も自由がない国とされています。

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テオドロ・オビアン・ンゲマ‐赤道ギニア

赤道ギニアはアフリカ西部、赤道直下にある小国です。ンゲマは1979年に軍事クーデターで叔父であるをフランシスコ・マシアス・ンゲマを倒し処刑、国家元首となります。政権奪取後は独裁政権を敷きます。彼の冷酷な政権は反体制を拷問の上、殺害します。彼の周りも残虐な部下が多く「敵は生きている間に皮を剥ぎ、精巣と脳、肝臓を食べる」と主張しています。国営ラジオは彼を「全能者と絶えず接触している神」と讃えています。貧困にあえぐ同国ですが彼の銀行口座には6億ドルの財産があります。

イルハム・アリエフ‐アゼルバイジャン

アゼルバイジャンはカスピ海に面するヨーロッパの小国です。アリエフは父親の跡を継いで2003年に大統領に就任します。強権的で腐敗した政治体制をそのまま引き継ぎ、ロシアとは好意的な関係を気づき莫大な資産を築きます。法改正を行い、副大統領を新設し夫人が就任、更に大統領の任期の上限の撤廃、息子に引き継がせるための大統領候補の年齢制限も撤廃します。反体制派は拘留、拷問、不都合な事を報じるジャーナリストは警察からの虐待に直面しています。

アレクサンドル・ルカシェンコ‐ベラルーシ

ベラルーシは東ヨーロッパの国です。ルアシェンコは1994年に大統領に就任し、2000年にはベラルーシ・ロシア連合国家の初代最高国家評議会議長に就任します。その後は憲法の3選禁止条項を撤廃し5選まで果たしていますがこれらの選挙は不正選挙と言われています。ソビエトの政策に固執して、彼はヒトラーを称賛します。2015年には半年間就労労働しなかった者には罰金、それに従わない者には拘束、強制的な社会奉仕活動に従事させました。彼は「ヨーロッパ最後の独裁者」と呼ばれています。

グルバングルイ・ベルドイムハメドフ‐トルクメニスタン

トルクメニスタンは中央アジアの国なります。歯科医だったベルドイムハメドフは2007年に大統領に就任します。就任直後は禁止されていた映画やインターネットを解禁し、豊富な天然ガスを利用した外交と社会福祉を充実させます。しかし、無駄遣いが激しく首都アシガバードの街を総大理石造りに、ギネス記録を狙った「世界一高い旗竿」「世界最大の星型建造物」建てたり、自分の誕生日には2億円でジェニファー・ロペスを招いたりと国家の金を使って好き放題おこないます。国民の反発は秘密警察による監視によって押さえつけ、メディアも完全に当局の管理下にあります。

オマル・アル=バシール‐スーダン

東アフリカの国スーダン。バシールは1989年のクーデターにより軍事政権を発足し、大統領として政権を掌握すると軍司令官、防衛相も兼務します。全ての政党や労働組合などを禁止し、報道を抑圧し、議会を解散させます。アラブ系スーダン人を優遇し、南部のキリスト教徒や非アラブ系スーダン人を迫害、奴隷化します。宗教・民族間対立は紛争にまで発展します。彼が行った民族浄化により、30万人の死者がでました。30年に渡り政権を握ってきましたが、2019年4月に屈しも軍のクーデターにより失脚、2003年から続くダルフール紛争での集団虐殺に関与にしたとして国際刑事裁判所から逮捕状が出されています。

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