1917 命をかけた伝令|ワンショット撮影で目が離せない|レビュー、ネタバレ

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1917 命をかけた伝令|ワンショット撮影で目が離せない|レビュー、ネタバレ

戦争・アクション系の映画に特化して紹介するミリレポ映画レビュー。今回、紹介する映画は2020年に公開された第一次世界大戦を描いた大作映画『1917 命をかけた伝令 』。西部戦線で、1600人の仲間を助けるために敵陣地を横断して伝令を伝える若き二人のイギリス軍兵士を描いている。この映画は斬新なワンショット手法で撮影され、戦場の激しい流れを止めない緊迫感溢れる映像は第92回アカデミー賞において、撮影賞、視覚効果賞、録音賞の3冠を受賞している。

ストーリー   : 4.5
戦闘・アクション: 4

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あらすじ

第一次世界大戦真っ只中の1917年4月6日、イギリス陸軍のブレイク下級軍曹は誰か一人を選び指揮所まで来るように言われ、近くにいたスコフィールド下級軍曹を連れ指揮所を赴く、そこにいたのはエリンモア将軍。そこで将軍から命令が出される。最前線にいるデヴォンシャー連隊第2大隊のマッケンジー大佐に攻撃中止の命令書を届けることだった。連隊はドイツ軍が撤退としたとして、それを追撃すべく進軍、明朝に攻勢を仕掛ける計画をしていた。しかし、航空偵察の結果、これはドイツ軍による罠で、このまま攻撃すれば1600人の兵士が壊滅してしまう。同隊に兄のジョセフ中尉がいるブレイクはスコフィールドに相談もなく一つ返事で任務を受けてしまう。二人はまだ敵が居るかもしれない戦場と敵の塹壕を横断し、命令書を届けるために直ぐに出発する。
塹壕を出て恐る恐る戦場を進むがそこにはおびただしい砲弾の穴と死体が転がっていた。敵の塹壕を発見、二人で突入するがもぬけの殻、報告度通り、ドイツ軍は撤退していた。塹壕を抜けると丘にチェリー農家があり、二人は捜索を行う。そこにドッグファイトで撃墜されたドイツ軍機が墜落してくる。炎上する機体からパイロットを救出、ブレイクは介抱しようとするが、パイロットに刺されてしまう。スコフィールドはパイロットを射殺し、ドレイクを手当てするも亡くなってしまう。スコフィールドはこれから先、一人で行動しなければならなくなり、ドレイクの遺言を兄のジョセフに伝えるというもう一つの使命が増える。スコフィールドは攻撃前に無事伝令を届け1600人の命を助けることができるのか?

作品名1917 命をかけた伝令
原題1917
公開日2020年2月 
監督サム・メンデス

1917 命をかけた伝令 (字幕版)

1917 命をかけた伝令 (吹替版)

ストーリー レビュー

この映画の特徴はワンショット、長回しといわれる撮影手法が使われ、二人の兵士にフォーカスしながら場面が途切れることなくストーリーが進んでいくカメラワークは臨場感と没入感で実際にそこにいるかのように思わせ終始画面から目が離せない。実際はつなぎ合わせている部分があるようだがそれを感じさせない。大作戦争映画ながらド派手な戦闘シーンはないが、それ以上の緊張感と迫力を感じさせる。途切れない映像にストーリーの考察など考える暇もないし、考えることもいい意味で必要ない、二人の若き兵士の変化の激しい一日を見事に二時間の中に濃縮、再現している。

また、俳優陣もイギリス人で固められており、イギリス訛も再現しているようだ。コリン・ファースやベネディクト・カンバーバッチ、マーク・ストロングなど大物英人俳優陣が脇役と贅沢な映画にもなっている。

戦闘・アクション レビュー

第一次世界大戦の映画という塹壕戦と一斉突撃でボルトアクション式のライフルしか持たない兵が機関銃の前にばたばとと倒れていくというのが一般的だが、大作映画なのに、この映画にはそれが無い。それが無いのに、第一次大戦の戦場のリアリズムを感じさせてくれる。塹壕には「頭を出すな」、「狙撃兵に注意」といった看板が掲げられ、思い思いに過ごす兵士の姿が見て取れる、戦場を横断する二入の前には有刺鉄線におびただしい死体や砲撃による多数のクレーター、そして、大破した世界最初のイギリス戦車マーク1を見ることができる。ワンショット撮影のため、これらが劇中に登場するのはたった一度だけ、それに妥協にしない細かい描写についつい目が行ってしまう。戦闘シーンは少ないが、大作戦争映画を見た余韻を感じる映画になっている。

事細かに再現された当時のイギリス軍の装備も見ものだ。

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