AK-47から始まり、AKM→AK-74→AK-74Mと移り変わったカラシニコフAKライフルの系譜は新しい第5世代の時代に入る。 ロシア国防省はAK-74に代わる次世代ライフルの計画を正式に決定し、AK-12とAK-15の2つのモデルを採用した。この2つのライフルのテストは2017年末に完了しており、既に量産の準備は整っていると言われている。今年2020年から、ロシアの最前線の戦闘部隊から順次装備を開始し、2021年までに150,000挺を配備する。次世代AKライフルのAK-12とAK-15について紹介する。
AK-12
AK-12はRatnik(ラトニク)プログラムの枠内で設計、製造されたライフルになる。Ratnikは将来の歩兵戦闘システムで、ロシア軍の接続性と戦闘効率を高めるよう設計された歩兵プログラムになる。AK-12の開発は2011年に始まり、AK-200を基本モデルとして設計された。2017年にはテストを完了している。既に2018年末には特殊部隊(スペツナズ)向けに、700挺以上を配備しており、クラスノダール地域に駐留している南部軍管区軍にも先行して2019年夏に配備されている。
スペック
AK-12はAK-74と比較して、人間工学、射撃精度の向上、バレルのユニークなサバイバビリティを実現している。ピカティニーレールをハンドガード上下に配置し、左右で操作できるアンビシステム、人間工学に基づいたピストルグリップ、ストックは伸縮・折畳み式になっている。射撃時の反動と銃口の振れは軽減されており、片手でも操作できるといわれている。様々なバージョンアップは施されているが信頼性の高いAKシリーズのカラシニコフデザインと内部機構は大きく変更はされていなく、AKライフルのシンプルで高い耐久性が引き継がれている。
AK-12はAK-74と同じ5.45×39㎜弾と使用し、発射速度は毎分700発、重量は3.5㎏、全長940㎜、銃身415㎜、最大射程は800メートルになる。標準マガジンの装弾数は30発で、96発のドラムマガジンも使用できる。専用のポリマーマガジンには5発ごとの残弾確認できる窓を有している。AK-74のマガジンとは互換性があり、そのまま使用できる。
AK-15
AK-15ライフルはAK-12の派生型になり、AK-47で使用する7.62×39㎜弾を使用する優れた貫通力と威力を持つモデルになる。2016年に最初に公開され、主にロシア軍と法執行機関の特殊部隊向けに配備される予定になる。 こちらは海外輸出向けとしても販売される。
スペック
発射速度は毎分700発、重量は3.5kg、全長940㎜、銃身415㎜、最大距離が800メートルになる。装弾数は30発になり、RPK軽機関銃の40発、75発のマガジンと互換性がある。