アルジェリアがSu-57初の輸出先に!2025年中に最初のバッチが納入予定

ロシアのSu-57、中国のエアショーで初の輸出契約を締結
©Rosoboronexport

北アフリカのアルジェリアがロシアの第5世代ステルス戦闘機Su-57フェロンの初の輸出先になる事が分かった。既にパイロット訓練は始まっており、2025年中には最初のバッチが納入される予定だ。

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アルジェリアの国営メディアは12日水曜、同国がロシアの第5世代戦闘機Su-57の初の海外輸出先となったことを報じた。既にロシアではアルジェリア空軍のパイロット訓練は始まっており、今年末までには最初のバッチが納入される予定だ。購入数や契約額などは明かされていないが、14機を発注、初回バッチは6機と言われている。

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以前から噂されていたアルジェリア

昨年11月に中国で開催されていた第15回中国国際航空宇宙博覧会でロシアは初めて海外の航空ショーにSu-57を派遣した。参加が功を奏したのか、ロシア製兵器の海外輸出を担当するロシア国営軍需企業Rostec社の子会社であるロソボロンエクスポート社のアレクサンダー・ミヘエフ総裁はSu-57の輸出バージョンであるSu-57Eの初の輸出契約が正式に締結された事を発表していた。ただ、その際、それがどこなのかは一切明かされていなかった。今年、2月10日にインドで始まった航空ショー「Aero India」にも初めてSu-57を派遣。米国のF-35と初の同時展示が話題を呼んだが、この時もアレクサンダー・ミヘエフ総裁はSu-57が最初の海外輸出契約を締結したと主張、その最初の機体が2025年中に納入されると発表していた。しかし、一向にそれがどの国なのかは明かさなかった。

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ただ、昨年の時点で購入国はアルジェリアだと、まことしやかにささやかれていた。アルジェリアはアフリカ最大のロシアの同盟国であり、空軍の主力戦闘機はMig-29、Su-30MKA、Su-24とロシア製が占めている。2020年にはアルジェリア空軍が2022年6月に退役するMig-25戦闘機に代わる機体として、14機のSu-57を取得するとも報じられており、同国が最初の契約国になるとは以前から言われていた。今回、ロシアはそれを明かさなかったが、アルジェリアから発信した形だ。2024年11月に契約締結したのであれば、パイロット訓練は年明けから始まったのであろう。

ロステック社は2025年中にロシア空軍向けに20機のSu-57を納入する計画を発表しており、アルジェリア分の6機分を合わせると、その生産数は26機となる。Su-57は2019年から量産を開始するも、ウクライナ侵攻前に納入された量産タイプは僅か4機しかなかった。しかし、ウクライナ侵攻後に量産を加速。2022年に6機、2023年には10機ほどの量産タイプが納入されたと言われており、2024年は20機ほどが納入されたと言われている。ロステック社は2030年までに年間50機ペースにする事を目標に掲げている。アルジェリアはMig-29とSu-24の後継機としてもSu-57を検討しているとされ、2030年をめどに更に数十機の発注を予定しているとされる。

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イランにSu-35を納入

ロシア軍の戦闘攻撃機1200機の半数が寿命を迎えつつある
mod russia

ウクライナとの戦争で兵器輸出が減っているロシアだが、ここ最近、航空機に関しては輸出を再開している。昨年11月には兼ねてから噂されていたSu-35戦闘機のイランへの輸出が確認されており、初回バッチ2機を納入したと報じられている。このSu-35はもともとエジプト空軍向けに生産された機体だったが、エジプトがキャンセル。24機が宙に浮いていたが、軍事支援の対価としてイランへの売却に合意したと2023年1月に報じられていた。しかし、その後、納入は進まず、キャンセルされたとの報道もあったが、イランはようやくイスラエルにも対抗できる念願の近代的な戦闘機を手に入れた形だ。イランはSu-35を老朽化し、だいぶガタが来ている米国製のF-4、F-5、F-14から置き換える予定で、当初の24機から倍増の50機程の調達を計画している。

ただ、経済制裁下のロシアで戦闘機生産に必要な高度は金属部品、電子機器が確保できているのか疑問であり、生産された機体が公表スペック通りの性能があるかは不透明だ。

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ロシアのSu-57、中国のエアショーで初の輸出契約を締結
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