フランス軍対ドローン用に半世紀前の対空砲を近代化したProteusを発表

Armée de Terre

フランス陸軍はロシア・ウクライナ戦争の経験から半世紀前に開発された53T2 20mm対空機関砲を対ドローン用に近代化した「プロテウス(Proteus)」を公開した。

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フランス軍は1970年代から対空機関砲として運用している「タラスク(Tarasque)53T2 20mm機関砲」の近代化改修を実施。時代遅れとされていた53T2対空機関砲を現代戦の脅威となっている無人機・ドローンに有効な対空機関砲「プロテウス(Proteus)」に改良した。改修は僅か4か月で行われたとフランス軍は発表している。

初期改良版のプロテウス・スタンダード1バージョンにはミストラル対空ミサイル用に開発されたSANDRAサーマルカメラを統合し、射撃管制システムを近代化。53T2では手動だった照準システムはアルゴリズムで最適化され、高速で機敏なドローンに対する精度が向上している。この新しい対空機関砲はフランス軍唯一の空挺砲兵部隊である第35空挺砲兵連隊に配備される予定だ。同部隊はフランス緊急対応軍団隷下にあり、これまでアフガニスタン、国際平和維持活動に参加している。並行してスタンダード2バージョンも開発中でターゲット認識と飛行経路の予測のためのAIアルゴリズムが搭載される。今年の夏には完成する予定だ。

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20mm F2機関砲

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タラスク53T2は艦載砲にも使用されている20mm F2機関砲が搭載されており、プロテウスでも同じくF2が搭載されている。F2は20×139mm弾を発射し、発射速度は740発/分、射程距離は水平射撃最大2500m。射撃モードは、単発・8発バースト・連射の3モードがある。徹甲弾も使用でき、空中だけではなく、地上の標的にも有効だ。

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フランス軍対ドローン用に半世紀前の対空砲を近代化したProteusを発表
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