対戦車地雷で足をとめ攻撃ヘリ、砲撃、自爆ドローン。ロシア軍はこの戦法で防衛線を固めつつある

対戦車地雷で足をとめ攻撃ヘリ、砲撃、自爆ドローン。ロシア軍はこの戦法で防衛線を固めつつある

イギリス国防省諜報部の分析によれば、ロシア軍はここ数週間、ウクライナ南部におけるウクライナの機甲反撃作戦を遅らせることを目的とした戦術を確立、それが洗練しつつあるという分析結果を報告した。

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レオパルト2戦車、M2A2ブラッドレー歩兵戦闘車、AMX-10RC偵察戦闘車など西側から提供された戦闘車両を多数投入し、6月初旬から始まった南部でのウクライナ軍の反攻作戦。ロシア軍に占領された地域を徐々に取り戻しつつあるものの、当初の反攻計画からするとそのスピードは遅く、戦線は停滞しつつある上に、ウクライナ軍の被害も多くなっている。その理由がロシア軍の防衛戦略にある。

ロシア軍は南部一帯の広範囲に対戦車地雷を埋設している。それも通常では考えられないほど大量にだ。英国防省によれば、一部の地域での地雷原の密度は軍事ドクトリンに定められたよりも多くの地雷を使用した可能性が高いと指摘している。

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6月初旬に撮られた映像では、ザポリージャを進軍するウクライナ軍の車列が地雷原にハマり、同時に8両のM2A2ブラッドレー歩兵戦闘車、1両のレオパルト2A6戦車、1両のBMR-2 装甲地雷除去車両を失っている。この時、地雷にやられた先頭車両を後続が追い越そうして、次々にやられており、高密度で地雷が埋設されていたことが分かる。

更にロシア軍は地雷で足が止まったり、動きが遅くなった車列に対し砲撃、攻撃ヘリコプターからの対戦車ミサイル、自爆ドローンによる攻撃を行っており、これらはウクライナ軍の戦闘車両のアウトレンジからになる。動きが止まった車列への遠距離攻撃は容易だ。これらのアプローチをロシア軍は繰り返しながら一定の成功を収め、ウクライナ軍の進撃を遅らせ、防衛線の強化に努めている。

とはいえ、ロシア軍も多くの戦力を失い、東部、南部と戦線が拡大する中、部隊が不足していると英国防省は分析している。

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