アゼルバイジャン軍はアルメニア軍の捕虜の映像を流し心理戦を行います

アゼルバイジャン軍はアルメニア軍の捕虜の映像を流し心理戦を行います

アゼルバイジャンとアルメニアによるナゴルノ・カラバフ地域を巡る戦闘は開戦から約1カ月が経ち、ロシアの発表によると戦死者は双方合わせて5000人に上るとされています。両国に対して影響力あるロシアの仲介で18日0時に停戦合意に至りましたが、アゼルバイジャン軍とアルメニア軍の両軍はナゴルノ・カルバフ停戦条約に違反している双方を非難し、停戦から数分後には砲弾が飛び交い、散発的な戦闘が続いています。本来であれば停戦合意で捕虜と遺体の交換がされる筈でしたが、行われていません。

今回の戦争ではSNS上でも争いは起きており、両政府、両軍は公式SNS上で映像を交えながら互いに自軍の戦果を誇っています。

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そんな中、アゼルバイジャン軍は最近、捕えたアルメニア軍の兵士捕虜の映像を公開しています。

捕虜たちはアゼルバイジャン軍の兵士から強制されて、ある言葉を言わされています。それが「カラバフ・アゼルバイジャン」です。両国が争うナゴルノ・カラバフ地域を「カラバフはアゼルバイジャンのもの」とアルメニア兵に言わせているのです。

その後、膝まづき、両手を頭の後ろに組み、「カラバフ・アゼルバイジャン」と繰り返します。これは捕虜とそれを見るアルメニアの兵士と人々に心理的な影響を与えることが目的とされています。

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ジュネーブ条約違反?

ジュネーブ条約では捕虜は人権を尊重した扱いをせねばならず、拷問その他の残虐な行為、品位を傷つける取扱い又は不当な取扱いは、明確に禁止されており、生命、権利及び尊厳は、保護されるべきとされています。映像から暴力といった物理的な虐待は見受けられませんが、強制的に意図をしない発言を誘発し、それを動画にして公開することは捕虜の人権や品位を傷つけ、辱める行為です。それを正規軍であるアゼルバイジャン軍が行っています。

25日には今度はアメリカの仲介によって両国は停戦に合意、26日0時から発効されました。今度は停戦条約が守られ、映像の捕虜が家族のもとに帰れることを願います。

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