BAEが空中発射式魚雷のシーカー開発へ、戦闘機から魚雷発射可能に

BAEが空中発射式魚雷のシーカー開発へ、戦闘機から魚雷発射可能に
BAE Systems

イギリスの防衛企業BAE Systems社は米空軍との契約に基づき空中発射式海上攻撃アプリケーション向けのマルチモード シーカーの開発、統合、およびテストを始めます。開発に成功すれば、戦闘機から魚雷が発射可能になります。

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BAE Systemsは、アメリカ空軍研究所 (AFRL) から1,200万ドルのフェーズ2契約を締結し、”QUICKSINK プログラム”と呼ばれる空中発射プラットフォームから発射して海上の標的をターゲティングする高度な低コスト、全天候型マルチモードシーカー(レーダー/赤外線)を開発します。このプログラムの目的は費用対効果の高い精密誘導弾薬キットを介して本来、海上、海中で発射する魚雷に空中発射機能を持たせ、戦闘機に空中投下式の海上水上艦艇撃破能力を提供することです。QUICKSINKという名前が示すように取り付け、取り外しが可能なプラグ ・アンド・プレイシステムで既存の魚雷にアタッチメント装着するだけで魚雷に空中発射能力と耐空能力を付加し、空対艦魚雷に変換します。発射された魚雷はシーカーによって半自律的に誘導され、海上の標的を追跡します。空中発射を可能にすることで、有効射程が短いことが課題だった魚雷の有効射程が大幅にアップされることが期待されます。BAE Systems FAST LabsのチーフサイエンティストであるPeter Dusaitis氏は 「当社の新しいマルチモードモジュラーシーカーは、広範囲、遠距離にいる海上ターゲットの正確な識別と交戦を可能にします」 と述べ、「私たちのシーカー技術は、戦闘機の能力を大幅に向上させ、コスト効率の高い方法で海上の脅威から防御する新しい方法を戦闘指揮官に提供できるようになります」と語りました。フェーズ2では、海上目標に対する自由飛行能力の実証を通じて、プロトタイプのマルチモードシーカーシステムの統合とテスト成熟に焦点を当てています。

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Source

Air Force Research Laboratory selects 
BAE Systems to develop advanced seeker for maritime targeting from air-launched platforms

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BAEが空中発射式魚雷のシーカー開発へ、戦闘機から魚雷発射可能に
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