一見しただけでは船とは分からない程、小さな船体。ディズニーランドや遊園地の乗物のような可愛らしいフォルム。だが、これは歴としたアメリカ海軍の船です。その証拠に船体には”US NAVY”の文字が見えます。非常に小さな船だが海軍の大型船が安全に運航する上で重要な役割を担っています。
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大型船を曳航するタグボート
Boomin Beaver(ブーミンビーバー)、「尻のデカいビーバー」を意味するこの船の大きさは僅か全長5.8メートル、幅3メートルしかなく、”米海軍の最小の船”と呼ばれています。この船はもともと木こりのために作られた船で、水路に丸太を集めることを目的しており、それがビーバーといわれる所以です。だが、海軍に丸太を集めるような任務はありません。
この小型の船は米海軍内ではセキュリティタグボートとして使われています。日本語でいう曳船(タグボート)です。タグボートとは港湾内の狭いエリアで細かく動くことが難しい中大型船をロープで牽引したり、船首で船体押すなどして航行を手助けし、港湾内で安全に航行できるように補助します。
Boomin Beaverは米海軍の港湾内で小型船、中型船を曳航したり、水中ネットを配置するなどして空母、駆逐艦、潜水艦といった軍艦を不要な事故から守ることが主な任務とされています。ただ、正式に運用されているのかは定かではありません。この船はカリフォルニアのポイントロマ潜水艦基地とボストンのUSSコンスティテューション号博物館など数か所でしか確認されておらず、実際に曳航している様子はまだ撮れれていないようです。
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