イギリス、ウクライナに支援できる兵器が枯渇しつつある

@RishiSunak

ロシアによる侵攻前からウクライナに軍事支援を提供したイギリス。これまで巡航ミサイル、戦車といった様々な兵器を支援してきたが、これらウクライナに提供できる兵器が枯渇しつつあることが分かった。

ビジネスインサイダーの報道によれば、匿名のイギリス軍上級将校の証言として「我々は供与できるものはすべて供与した」と語ったという。「我々は引き続きウクライナへの兵器支援をするつもりだが、彼らが今必要としているのは対空兵器と砲弾であり、これらは不足している。」と述べた。イギリス国防省はこの件について、何も反応していない。

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イギリスのウクライナへの支援

イギリスはアメリカ、ドイツ、ポーランドと並ぶ、ウクライナの強力な支援国だ。イギリスは昨年だけでウクライナに総額23億ポンドに及ぶ軍事支援を提供してきたが、実はイギリスはロシアによるウクライナ侵攻が始まる前からウクライナを軍事面で支援していた。特殊部隊をウクライナに派遣し、ウクライナ軍にNATO式の軍事訓練を実施。現在でもウクライナ兵士の軍事訓練の最大の支援国はイギリスである。更にロシアが国境に軍を集結していたころから、侵攻に備え、NLAWといった携行式対戦車ミサイルなど歩兵用兵器を供与していた。そして、いざ侵攻が始まると供与の数を増やし、スターストリークといった防空ミサイルを提供する。重火器の供与が始まるとAS-90自走砲と合わせ数多くの砲弾を提供してきた。そして、イギリスといえば、各国より先駆けて西側製主力戦車の供与を表明したことだ。2023年1月にチャレンジャー2の供与を発表。これがきっかけでアメリカのエイブラムス、ドイツのレオパルト2の両戦車が続いた。

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さらにエスカレーションを恐れて各国が提供に及び腰だった長距離兵器の供与に踏み切ったのもイギリスが最初であり、今年5月に射程250kmの巡航ミサイル「ストームシャドウ/SCALP」を提供。これにフランスも続いた。この精密誘導ミサイルは大きな戦果を挙げており、最近ではクリミア半島で潜水艦と揚陸艦を破壊。更に黒海艦隊の司令部を破壊している。これがきっかけで、アメリカもHIMARSで発射可能な射程300kmのATACMSの提供に動いているとされている。

とはいえイギリスも無尽蔵に兵器を供与できるわけではない。EUを離脱したイギリスの経済状況は良くなく、国際通貨基金(IMF)は今年、イギリス経済が先進国の中で唯一、マイナス成長となるとの見方を示している。19世紀に世界の工場と言われたイギリスも工業力は年々低下しており、支援を続けるだけのお金も、砲弾を生産する工業力も持っていない。ポーランドは先月、ウクライナへの武器支援を停止すると発表した。後に「最新鋭の兵器を送らないという意味だ」と訂正したが、ポーランドがこれまで提供してきた旧式のソ連製兵器も枯渇しつつあるとされている。つまり、ソ連製兵器が無くなれば、武器支援が止まるということだ。頼みの綱のアメリカも議会でウクライナ支援予算が通らないなど、戦争が長引いたことで各国のウクライナ支援は大きな岐路に立たされている。

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Source

https://www.businessinsider.com/uk-run-out-of-weapons-give-ukraine-source-2023-10

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