核兵器紛失?差し迫った危機?ブロークンアローの意味とは

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核兵器紛失?差し迫った危機?ブロークンアローの意味とは

日本には「三本の矢」という有名な話がある。戦国武将の毛利元就が、三人の息子の隆元、元春、隆景に授けた教えになり、一本の矢なら簡単に手でへし折れるが、三本の矢をまとめれば簡単には折れないことから、結束すればより強固になることを説いた。アメリカにも「ブロークン・アロー(Broken Arrow)」という矢を基にした言葉がある。直訳すれば「壊れた矢」という意味になるのだが、もちろん、そのままの意味を示すものではない。このブロークンアローは””どころではない、大変な事件、状況を指す言葉になる。

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核の紛失

ブロークンアローは核兵器の紛失、盗難、または不慮の爆発や投下、発射、それらに関連する事故や事件を指す言葉になる。核兵器にそんな事が絶対にあってはいけないし、そんな事件聞いたことが無いと思うかもしれない、しかし、第二次大戦中に核兵器が開発され戦後に各国が核兵器の開発、配備を進めた1950~1990年代の冷戦の時代には「ブロークンアロー」という言葉がしばしば飛び交っていたのだ。

冷戦期には米ソ連共に自国の艦船、潜水艦、爆撃機に24時間核兵器を搭載し、いつでも攻撃できる臨戦態勢を敷いていた。非常に多くの核兵器が配備され世界中に散らばる中で事故や過失は決して少なく無かった。1950年代以降に少なくとも32件の「ブロークンアロー」が起きている。

主なブロークンアロー事件

日付:1958年2月5日
場所:アメリカ、ジョージア州沖
模擬戦闘任務で、B-47がジョージア州サバンナ付近でF-86と衝突した。B-47は核兵器を搭載したままハンター空軍基地に着陸しようとしたが、着陸時の不測の事態に備え核兵器は海上に投棄された。飛行機は後に無事着陸したものの、その後の捜索で核兵器は見つからなかった。

日付:1961年1月24日
場所:アメリカ、ノースカロライナ州
B-52は、機上からの警戒態勢の中で、燃料漏れで爆発。2発の核兵器が発射されてしまう。一つの武器はほとんど損傷なく安全に着弾した。二つ目はノースカロライナ州ゴールズボロの町の近くでばらばらになったが爆発はしなかった。ウランの一部は回収できなかったが放射能汚染は検出されなかった。

日付:1966年1月17日
場所:スペイン、パロマレス
4個の核兵器を搭載したB-52は、燃料補給作業中にKC-135と衝突し、スペインのパロマレス付近に墜落した。徹底的な捜索の末、地上と海からそれぞれ1つが安全に回収された。残りの2つの兵器は地上を直撃し、爆発して放射性物質が放出された。

ブロークン・アロー (字幕版)

地上部隊が危機の時の航空支援

もう一つの意味としてあるのが地上部隊が敵の攻撃による差し迫った危機、壊滅に直面した状況において、利用可能な全ての空軍力を使って、すぐに航空支援を要請するというコード名になる。

ワンス・アンド・フォーエバー (字幕版)

このコードネームはベトナム戦争を描いた映画『ワンス・アンド・フォーエバー』(原題:We Were Soldiers)の中でも描かれている。米軍地上部隊の第7騎兵連隊第1大隊がベトナム軍に包囲され壊滅の危機が迫った状況で指揮官のムーア中佐(メル・ギブソン)が司令部に緊急の航空支援「ブロークンアロー」を要請する。
しかし、この航空支援を要請するコードネームはアメリカの現役軍人や元兵士も映画を見るまで知らなかった人が多いようで、本当に使われたコードネームかどうかは不明な点が多い。その時だけに使われた「ワンタイムコード」という話もある。しかし、2009年にアフガニスタン東部ヌレスタン州にある前哨基地がタリバンに攻撃された時、ブロークンアローが発せされたという情報もある。この時、基地を守る米兵8名、アフガン兵4名がタリバンによって殺害され、その後、基地は放棄されている。

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https://www.businessinsider.com/list-of-broken-arrow-nuclear-accidents-2013-5

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