アフガニスタンに展開する米軍の米空軍C-17グローブマスターⅢ輸送機が着陸態勢時に前輪が降りなかったため、胴体ごと滑走路に接する胴体着陸を行った。着陸までの一部始終は隊員によって動画に納められた。
A U.S. Air Force C-17 Globemaster made an emergency landing at Kandahar Airfield this morning. No injuries have been reported and the airfield is open only to military traffic. Enemy activity was not involved. The incident is under investigation.
— USFOR-A Spokesman Col Sonny Leggett (@USFOR_A) October 18, 2020
10月18日に米軍のC-17グローブマスターがアフガニスタンのカンダハール飛行場に緊急着陸した。この事故に関してはアフガニスタン駐留米軍のスポークスマン、サニー・レゲット陸軍大佐が、事故があった翌日にはツイートで報告しており、乗員に怪我はなく、敵の関与も無いことを公表していた。
その後、着陸時の一部始終が収められた動画が公開された。
動画ではC-17が前輪を上げたまま着陸態勢に入っているのが分かる。映像では前輪のドアは開いているが、前輪自体は下ろせなかったようだ。この動画の撮影は滑走路を走行中の車から撮影されたもので、C-17が後輪から着陸し、減速して停止する際に機首を下げ、機体から火花が散り停止する様子まで収めている。
C-17は全長53m、重量130トン、最大積載量77トンの搭載量を有し、着陸には1000mの滑走路が必要だ。この時、荷物は空で機体重量は軽かった。機体は下部にダメージを受けたが炎上することなく、大きなダメージは無く、空港施設も滑走路以外は損傷を受けていない。そして、なにより、怪我人が一人もいなかった。
その後の航空事故調査委員会の報告によれば、事故調査委員会は、事故の主な原因は、操縦士が着陸前のチェックリストに従って着陸装置を下げ、適切な着陸形態を確認しなかったことであると判断した。