カナダ陸軍が兼ねてから検討していた新しい拳銃の調達について、カナダ国防省はSig Sauer社のP320の調達を決定したことを発表。カナダ軍の命名規則にのっとり、「C22」という名で軍には配備されます。
カナダ連邦調達当局は以前から検討を進めていたカナダ陸軍の新しい拳銃としてSIG Sauer P320を採択。カナダ軍はこれを「C22」と命名します。カナダ政府は金曜日、陸軍にP320とホルスターを提供するため、カナダの武器ライセンス販売業者であるコロンビア州ビクトリアの MD Charlton Co. Ltd.に320万ドルの契約を与えたこと発表。調達数は7000丁になり、契約には王立カナダ空軍、王立カナダ海軍、および憲兵の装備をカバーするための最大9,500丁の追加購入オプションも含まれています。全数を調達した場合の契約額は760万ドル、調達は2023年から開始されます。
ブローニング・ハイパワーからP320に
カナダ軍の現在の主力拳銃はベルギーのFNハースタル社が戦前に開発した9mmのFNブローニングハイパワーなり、銃はトロントのJohn Inglis and Companyが1940年代から製造しています。古いモデルではありますが、世界で最初のダブルカラムマガジンを採用、装弾数13発と当時としてはハイパワーで現在でも通用する火力と近代的な設計だったこともあり、これまで使用されてきました。半世紀以上続いた運用もようやく終止符が打たれます。
新しく採用されたC22ことP320はSIG Sauer社によって2014年に発売された9×19mm拳銃。最近主流のストライカー式、最新の人間工学を採用。モジュラー設計で口径を簡単に交換することができ、40S&W弾、.45 ACP弾など異なる弾丸も使用できるなど最も洗練られた拳銃の一つです。P320はお隣、米軍でもM17/18という名で陸海空・海兵隊の標準拳銃として採用されており、北米の軍の拳銃はP320に統一されることになります。
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実はカナダ軍では一部の部隊で既にP320の配備は始まっており、陸軍の特殊部隊であるJTF-2の隊員には既に配備されていました。そのため、次期拳銃候補として最有力でしたが、2020年11月に暴発事故で隊員が負傷する事故が起き、一時期運用が停止、アメリカでも暴発事故が複数報告され、採用は不透明でした。
Source
https://www.cbc.ca/news/politics/canadian-forces-handgun-sig-sauer-p320-1.6610477