中国が物干台サイズの小型の対ステルスレーダーを開発

中国が物干台サイズの小型の対ステルスレーダーを開発
US Air force

中国の科学者はマンションの屋上などにも設置できる物干し台サイズの小型の対ステルスレーダーを開発したと中国メディアが報じました。事実であれば、場所を選ばず対ステルスレーダーが設置でき、F-22やF-35、B-2といったステルス戦闘機/爆撃機の位置は丸裸にされてしまいます。

サウスチャイナモーニングポストによると、西安大学レーダー信号処理国立研究所のヤン教授と彼の同僚によって開発されたメトリック波レーダーアレイはサイズと外観が物干し台に似ており、大抵の建物の屋上におけるほど小型化されています。教授らは、大学キャンパスの建物の屋上で実施された多くのテストで、このモバイルレーダーが検出精度と範囲で優れた性能を示したと述べました。中国は2018年にF-22の検知、追跡に成功したと発表するなど、すでにいくつかの対ステルスレーダーを開発、南シナ海、東シナ海の前哨基地に配備しています

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対ステルスレーダーは大型してしまう

Photo DTIC

通常のレーダーはレーダー波を照射し、物体に当たり跳ね返ったレーダー波を探知することで、そこに物体があることを検知します。しかし、F-22やF-35とステルス機はこのレーダー波を跳ね返すレーダー反射断面積(RCS)を極めて小さくするよう設計されており、ミサイルなども全て機体内のウェポンベイに搭載しています。更に電波吸収材で機体全体がコーティングされており、レーダー波をほとんど反射しないため、通常のレーダーではステルス機を検知できません。そこで、開発されたのが対ステルスレーダーになります。このレーダーは電波と光の中間にあるテラヘルツ波を照射。このテラヘルツ波は紙や木材、プラスチックなどを透過しやすく、ステルス機の電波吸収材も透過してしまいます。しかし、金属を透過することはできないため、電波吸収材の奥にある金属パーツに当たるとテラヘルツ波は反射されるので、それでステルス機を検知します。

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しかし、通常のレーダー波に比べテラヘルツ波は大気中の水蒸気によって電波が減衰してしまうというデメリットがあるため、これを補うために、出力を上げる必要があります。そのため大きな開口径、電源設備が必要でレーダーは巨大化。高さは数十メートルに上り、移動には大型トラックが必要で、それから展開までに何時間もかかります。また、その大きさから、人工衛星から場所が割り当てられるため、破壊される可能性があります。2019年にはステルス機も検知可能とされる中国製のJY-27レーダーがイスラエル空軍のF-35によってシリアで破壊されています。

今回の開発はそのデメリットを解消したレーダーになります。

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Source

https://www.scmp.com/news/china/science/article/3189044/chinese-scientists-develop-anti-stealth-radar-so-small-it-could

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