中国人民解放中国海軍は現在、最新の075型強襲揚陸艦2隻を進水させている。火災などがあり就役に若干の遅れは出ているが、就役すれば侵略を続ける南シナ海に配備されるとされている。排水量4万トンの075型は他の国の強襲揚陸艦同様に一枚甲板の小型空母の設計で、最大900人の部隊を収容し、デッキには合計4機のヘリコプターが同時に離着陸でき、甲板下には30機のヘリコプターを収容でき2基のエレベーター展開収納が可能。下部には上陸艇の国産ホバークラフトを収納するスペースを擁する。性能的にはオーストラリア海軍のキャンベラ級強襲揚陸艦やフランス海軍のミストラル級強襲揚陸艦を越えているといわれ、米海軍のアメリカ級襲揚陸艦(写真下)に匹敵するといわれている。しかし、アメリカ級に及ばないところがある。それは艦載機を搭載、運用できないことだ。これは大きな差だ。そこで、中国海軍は早くも075型に継ぐ076型の建造の計画に入っているとされている。
076型強襲揚陸艦の概要
076型の建造計画は中国造船工業公社の708研究所が「XX6プロジェクト」という名によって発表された一連の入札要請通知によって知られることになる。708研究所は075型を開発した部署だ。入札の内容には電磁カタパルト、固定翼航空機および統合電気推進システムが含まれており、中国国内では新しい強襲揚陸艦「076型」だとメディアやミリタニーマニアが湧いた。しかし、まだ入札の段階に過ぎず、実際に建造されるか未定だが、その性能については具体的な推測が上がっている。
艦載機の搭載
076型には075型には無かった艦載機の離発着能力があるとされる。それが入札の要件にあった「電磁カタパルト」だ。これにより、短い甲板でも航空機を発艦できる。必要な電力は各2基の21MVガスタービンと6MVディーゼルエンジンによって生成される。
J-31ステルス戦闘機
中国にはJ-20という第5世代戦闘機があるがこれは大型であるため強襲揚陸艦では運用不可能とされ、現在開発中でF-35に酷似したJ-31(殲-31)という中国二機目のステルス戦闘機が搭載される予定だ。
GJ-11(攻击11)UAV
ドローン攻撃機のGJ-11(攻击11)も搭載されるかもしれない。GJ-11は空対空作戦を実行できる空対空ミサイル、空対地・対艦ミサイルの搭載能力があり、それはいずれも衛星誘導、レーザー誘導も可能で、その攻撃能力は非常に強力だ。更に優れたステルス性能により、敵に発見されずに攻撃できる。他にもCH-7(彩虹7)が候補とされている。
中国メディアによると076型には14機のJ-31戦闘機と14機のUAVが搭載できるとされており、実現されればアメリカ級を超えるとされており、それはもはや強襲揚陸艦というより、中型空母だ。その上で揚陸艦の能力を擁するとのことで配備されれば南シナ海のミリタリーバランスは中国に大きく傾くかもしれない。