ドイツ連邦軍の主力小銃G36アサルトライフルに変わる次期主力小銃として争っていたヘッケラー&コッホ社のHK433とヘーネル社のMK556の一騎打ちは、どうやらMK556に軍配があがったようだ。
H&Kとの60年の契約に終止符
ドイツメディアSoldat&Technikの報道によるとドイツ国防省は9月15日火曜日、古く、問題があったG36に取って代わる次期主力小銃を選択したことを正式に発表した。採択されたのはチューリンゲン州の銃火器製造会社であるCG Haenel(ヘーネル)社が開発製造する「MK556アサルトライフル」。ヘーネル社は契約額延べ2億4500万ユーロ以上で120,000挺のMK556をドイツ軍に納入する契約を獲得した。納入される武器とアクセサリーの正確な構成は公表されていない。
[adcode]pinterest.jpドイツ連邦軍で検討が進められていたG36アサルトライフルに変わる次期主力小銃はヘーネル社のMK556アサルトライフルが採用されることが正式決定した。MK556がどういった銃か調べてみ[…]
次期主力小銃の入札は、2017年4月21日に始まった。この競争にはSIG社やステアー社も関心を示していたが、H&K社が圧倒的有利と考え早々に撤退。最終的にはH&KのHK433とヘーネル社のMK556の一騎打ちとなった。ドイツ企業のH&KはG3アサルトライフルがドイツ軍に採用されてから約60年、ドイツ軍の主力小銃の開発製造ベンダーを担ってきた。HK433のベースとなるHK416の導入実績もあり、既存武器との共通性も問題ない。方やヘーネル社は戦時中こそ、世界初の自動小銃Sturmgewehr 44を開発するなど実績はあったが、戦後はめぼしい実績もなく、現在はUAEの銃火器メーカー”カラカル社”の傘下である。HK433の採用が決定している出来レールとも言われていたため、今回、MK556が採択されたのは驚きだった。
今回の決定について競合他社は2週間以内であれば異議を唱えることができる。特に何もなければ、年末の議会承認を経て、正式にMK556の契約が承認される。調達は4段階に分けて行われるがいつ頃入荷するかはまだ不明だ。2020年12月中旬にはMK556用の光学機器類の調達は12月中旬ごろに計画されている。
©Heckler&Koch GmbH HK433はドイツのHeckler&Koch社が開発した最新のアサルトライフルで同社を代表するG36とHK416の系譜を継ぐライフルになる。G36とHK416の特徴を組み合わせた銃[…]