世界最高の諜報機関であるアメリカ中央情報局(CIA)。本部があるバージニア州ラングレーにはCIAの歴史と偉業を振り返る「CIA博物館」があります。しかし、この博物館、一般人は入ることができない秘密の博物館になります。
国立博物館だが一般人は入れない
戦後の1947年に創設されたCIAは世界で最も優れた諜報機関であり、2万人以上の人員と日本の防衛予算を超える10兆円規模の予算を抱える世界最大の諜報機関です。日夜、米国の安全保障の為に情報収集、工作といった諜報活動を行っており、米国が関わる戦争や紛争の裏には必ずと言っていいほど裏でCIAが動いています。
そんなCIAの活動と偉業を振り返るために、CIAの本部があるバージニア州ラングレーの敷地内には国立の博物館が存在します。
CIA博物館は大統領図書館やその他の主要な博物館と協力して、アメリカ史における知性の技能とその役割を理解することに特化した展示内容になっており、博物館には機密解除された第二次世界大戦からこれまでの対テロ戦争を含む、過去70年間のCIAの情報収集品、文書、武器、スパイウェア、遺物など3500展以上が収められています。
しかし、この博物館は関係者以外入れないCIAの敷地内に存在しているため、一般公開はされておらず、”CIAの秘密の博物館”と呼ばれています。
ビン・ラディンのAK-47が展示
気になる展示内容ですが、古い物ではCIAの前身となる第二次大戦時の戦略情報局(OSS)に関する物やナチス・ドイツの暗号機「エニグマ」。冷戦時代のスパイグッズ。珍しいものでは昆虫サイズの小型ドローンや動物の糞を模した侵入検知ツールなどがあります。最近の物でアフガニスタン紛争(2001~2021)に関するギャラリーも展示されています。そこの目玉になるのが、9.11テロの首謀者であり、イスラム武装組織アルカイーダの指導者であったビン・ラディンのAK-47ライフルです。
ビン・ラディンは2011年5月に米軍特殊部隊チーム6 DEVGRUによって行われた「ネプチューンスピア作戦」によって殺害されています。この時、ビン・ラディンの傍らには中国製のマークが付いたAK-47があり、ビン・ラディンの銃として回収され、CIA博物館に展示されました。ビン・ラディンの発見、殺害にはCIAが大きく寄与しており、詳細については映画『ゼロ・ダーク・サーティ』を見てもらえば分かると思います。
Source
https://joyofmuseums.com/most-popular/national-museums-united-states/cia-museum/