ロシア海軍黒海艦隊の副司令官であるアンドレイ・ニコラエヴィッチ・パリイ(Andrey Nikolaevich Paliy)大佐が3月19日に戦死したとウクライナのメディアが報じています。
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黒海の制海権は完全にロシア軍が握り、ウクライナ海軍は機能していないとされ、ほぼ海戦は起きておらず、なぜ海軍大佐が戦死?と疑問の声もありましたが、彼は激戦地の南部の都市マリウポリでの戦いに参加しており、狙撃、若しくは榴弾砲の破片によって戦死したとされます。大佐は次期、黒海艦隊の海軍少将になる予定でした。
パリイ大佐はキエフ出身でウクライナ独立後の1992年にキエフの高等海軍政治学校を卒業。卒業後、ウクライナ国家親衛隊の教育活動のために第2連隊の第4連隊の副司令官に任命されます。1993年に彼はウクライナ軍への入隊を拒否し、ロシア軍に編入され、北方艦隊に配属。その後、2004年に黒海艦隊に配属され、クリミアにある黒海海軍兵学校の副校長も務めます。2008年にはグルジアに侵攻にした南オセチア紛争にも参加しています。2014年のクリミア侵攻の際は、クリミア内の親露派組織と黒海艦隊の連絡係を務め、クリミア内の協力者に指示していたとされています。2020年にはシリアのロシア海軍の副司令官、2021年からは黒海艦隊の副司令官を務めているとされます。キエフ出身の彼はウクライナの市民権を持っていますが、これまでの経歴もあり、ウクライナ国民からは「裏切り者」と呼ばれています。
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