黒海艦隊にミサイルはない?カスピ小艦隊からミサイル発射するも自国に着弾

黒海艦隊にミサイルはない?カスピ小艦隊からミサイル発射するも自国に着弾

ロシア領内のクラスノダール地方にロシア製の巡航ミサイル「3M-54 カリブル」が着弾した。場所的にミサイルの発射地点はウクライナから遠い内海のカスピ海とされており、黒海艦隊にミサイルはなく、運用能力も低下しているのは推察されている。

sponser

13日土曜、ロシア南東部クラスノダール地方のパブロフスキー地区にカリブル巡航ミサイルが着弾した。地元の報道によると、ミサイルは午前中に集落の間の野原に衝突、そこには衝突の衝撃を物語るクレーターが確認されている。現地対策部隊が現場に急行し周りの道路を封鎖、特別措置が取られたが、この事故に関する公式声明は発表しなかった。

sponser

カリブルは最大射程1500~2000kmを誇る巡航ミサイルで艦艇発射型、潜水艦発射型、空中発射型があるが、主に艦船搭載型ミサイルとして海軍の対地攻撃に使用されており、ウクライナ侵攻では黒海艦隊が黒海から打ち上げ、ウクライナ各都市に攻撃を行っていた。今回、ウクライナとは反対側の黒海の東側であるクラスノダールに着弾したことから、黒海艦隊の攻撃ではないと思われる。クラスノダールは黒海の東部に面しており、沿岸部には2014年冬季五輪が開催されたソチ、そして、現在の黒海艦隊の拠点とされているノヴォロシースクがあるが、ここから発射してもウクライナ方面とは逆の東側には飛ぶことはないので、クラスノダールに着弾したカリブルはカスピ海に展開するカスピ小艦隊の艦船から発射されたものと推測されている。カスピ海からウクライナまでは1450kmになり、カリブルの射程であれば十分に届く距離だ。ロシアはこれまでカスピ海方面からミサイル攻撃を行ったことはあるが、それは主にTu-95戦略爆撃機などから発射する空中発射巡航ミサイルのKhシリーズだった。今回、カスピ小艦隊からカリブルを発射したということであれば、黒海艦隊のミサイルが枯渇、運用能力が低下していることが伺える。また、ミサイルがウクライナに到達せずに墜落していることから、ロシアのミサイルの生産能力が低下していることも伺える。先日1月10日には、Tu-92MS戦略爆撃機から発射されたKh-55巡航ミサイルがヴォルゴグラードに墜落している。

sponser

Source

https://defence-blog.com/russian-cruise-missile-accident/

sponser
黒海艦隊にミサイルはない?カスピ小艦隊からミサイル発射するも自国に着弾
フォローして最新情報をチェックしよう!