軍隊が発祥の食べ物、料理8選

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戦争において兵士の食事は大切です。しかし、過酷で変化が激しい戦線に長期にわたって食料を安定的に供給するのは至難の業です。栄養価や味も保たなければ兵士の士気にも影響します。そのような中で軍は長年、兵士の食に試行錯誤を行って様々な食品を研究開発してきました。そして、それは今では軍内でだけではなく、一般食としても広まっています。今回は軍から生まれた、広まった食べ物・料理に8選を紹介します。

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スライスパン

多くの人は食パンを買う時にカット・スライスされた状態のものを買っていると思います。実はこのスライスされた状態で販売されるパンは軍が発祥になります。第二次世界大戦当時、アメリカ国防省はサンドウィッチを好む兵士にレーションとしてピーナッツバターとジャム、そしてスライスしたパンを与えました。戦後になっても兵士たちはスライスさらた状態のパンを好むようになり、それが一般的になりました。

プリングルス

一度は食べた事があると思うアメリカ生まれの大人気ポテトチップス。この商品も生まれは米軍といわれています。1960年代プリングルス創設者のアレクサンダー・リーパは米陸軍在籍時にプリングルスを発明します。普通のポテトチップスとは違い、ジャガイモをスライスすのではなく小麦粉と合わせてチップス状に成型しました。これによりチップスは割れにくく、輸送を簡単にしました。しかし、この技術は軍に採用されません。そこでアレクサンダーは1968年にProctor&Gamble(P&G)にこの技術を持ち込み、特許を取得。スナックとして商品化にいたります。プリングルスは現在では米軍のレーションにも採用されています。

M&M’s

カラフルなカラーでコーティングされたチョコレート。日本だと明治の「マーブルチョコレート」が有名ですが、最初に開発したのアメリカの「M&M’s」になります。発明者のフランク・マースはチョコレートが暑さで簡単に溶けてしまうため、夏には人々がチョコレートを買わないことに気づきます。そこで彼はハーシー社のブルース・マリーという男性とパートナーを組み、チョコの周りを砂糖でコーティングした溶けない一口サイズの虹色のチョコレート 「M&M’s」 を開発します。しかし発明した1941年は戦時中で砂糖が手に入りにくい時代でした。そこで同製品を米軍に独占販売することにします。第二次大戦が終わり、砂糖の配給が解除されると、軍関係者や元兵士から一般にも広まり、市民の間で大人気となります。

缶詰

1804年のナポレオン戦争時、戦線はヨーロッパを越えて拡大する中、長距離輸送・長期保存ができる食料が必要になります。そこで料理を殺菌、真空状態で密閉する瓶詰が発明されます。しかし、瓶詰は移動中に割れたり破損する事が多々ありました。1810年になるとイギリスのピーター・デュランドが瓶詰の技術を応用し、ブリキ缶に詰める缶詰を発明します。丈夫で長期保存が効く食料として英海陸軍に納入されます。南北戦争が始まると兵士の携行食と広く利用されるようになり、その後、軍の常備食として世界中に採用されます。第二次大戦後になると一般にも保存食、備蓄用として広まります。

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