ドイツが中国に元空軍パイロットの引き抜きを止めるよう要請

ドイツが中国に元空軍パイロットの引き抜きを止めるよう要請
Luftwaffe

ドイツは北大西洋条約機構(NATO)の機密情報が漏洩する懸念から、中国に元ドイツ空軍のパイロットを雇用するのをやめるよう要請しました。

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ドイツメディアによれば、土曜、シンガポールで開催されていたアジア安全保障会議に出席したドイツのボリス・ピストリウス国防相は記者団に中国の李尚福国防相にあった際、「中国軍のパイロットを訓練するために採用されたとみられるドイツ空軍パイロットについて問題を提起した」と述べました。「私はこの行為がすぐに中止されることを期待していることを明確に示し、我々が同じことをしようとしたとしたら、おそらく、あなたもあまり喜ばないだろうと伝えた」 と付け加えました。ドイツ国防省が報道機関に向けたコメントによると、李国防相は 「否定しなかったが、その重要性を軽視した」 と続けました。

これらのピストリウス国防相の要請は金曜日にシュピーゲル誌と公共放送ZDFの報道を受けたもので、少なくとも数名の元ドイツ空軍士官が中国で数年間訓練員として雇用されているという内容を報じました。中国軍は関係を隠蔽するためか、パイロットへの報酬をインド洋に浮かぶセーシェル共和国のダミー会社を通じて支払いっていました。また、報告では元パイロットの一人は中国の諜報部門で働いていました。シュピーゲル誌はパイロットたちが極秘の軍事専門知識、さらにはドイツ連邦軍やNATOの展開戦術を暴露した可能性があると考えていると述べています。軍人は仕事柄、国防や安全保障に関する国家機密を知る立場にあり守秘義務が課せされています。それは、退役後も適用され、漏らせば”守秘義務違反”となります。この件に関して、ピストリウス国防相は調査を命じ、違反した者は処罰すると語っています。

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中国による海外の元空軍パイロットの雇用はドイツに限ったことではありません。昨年も、カナダとイギリスが中国に自国の元空軍パイロットが雇用されていると報じました。イギリス国防省は「元イギリス軍パイロット約30人が中国軍の訓練にかかわっているとみられる」と発表しています。また、元米海兵隊パイロットでオーストラリア国籍のダニエル・ダガン氏は、中国軍パイロットを訓練したとして米国から告発されています。米国は彼が武器密売法に違反して中国の戦闘機パイロットに空母に戦闘機を着陸させる訓練をし、資金洗浄の陰謀に関与したと主張しています。中国による元空軍パイロットのリクルートは少なくとも2019年から始まっているされ、パイロットの多くは日本円で3,000万円以上と言われる高額報酬に惹かれて、中国に協力しているとされています。

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Source

Germany to probe report of Chinese pilot training – DW – 06/02/2023

Germany Tells China To Stop Poaching Ex-air Force Pilots | Barron’s (barrons.com)

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