チェコがスロバキアの防空を担い、スロバキアの11機のMig-29はウクライナへ

チェコのペトル・フィアラ首相は3日、スロバキアの空域をパトロールするために空軍の配備を発表しました。それを受け同日、スロバキアのエドゥアルド・ヘーガー首相は11機のMiG-29戦闘機をウクライナへ寄贈することを発表しています。

sponser

České letectvo bude od září dočasně chránit nebe nad Slovenskem. Je to krásný příklad důvěry a spolupráce. Rádi to uděláme. Jsme připraveni technicky i kapacitně.

Nemůžeme dopustit, aby bylo Slovensko jako země na hranici válečného konfliktu jakkoliv ohrožené. pic.twitter.com/E4gwMA0ru0
— Petr Fiala (@P_Fiala) July 3, 2022

フィアラ首相は自身の公式Twitterの中で「チェコ空軍は9月からスロバキア上空を一時的に保護します。それは信頼と協力の美しい例です。喜んでそうさせていただきます。私たちは技術的にそして能力の面で準備されています。戦争紛争の国境にある国としてのスロバキアがいかなる形であれ危険にさらされることを許すことはできません。」と述べました。

チェコとスロバキアはもともと「チェコスロバキア」という一つの国であり、1989年に共産主義体制が崩壊するとチェコスロバキアは連邦制を解消、1993年にチェコ共和国とスロバキア共和国に分離、解体されます。分離独立に伴う武力衝突などはなく、分離後も関係は良好です。

スロバキアの防空に当たるのはスウェーデンのSaab（サーブ）社製のJAS39 グリペンC/D戦闘機の配備が予定されています。期間は今年9月から約1年間を予定しています。

sponser

スロバキアのMig-29はウクライナに

チェコがスロバキアの防空を担うことでスロバキアは所有する11機のMig-29をウクライナに寄贈することを表明しました。スロバキア空軍は2005年にNATO基準にアップグレードされた単座と複座型の合わせて11機のMiG-29SDを所有。NATOの航空指揮統制に統合された機体にはロックウェル・コリンズのナビゲーションおよび通信システム、BAE Systemsの敵味方識別（IFF）システム、LCD多機能ディスプレイを備えた新しいグラスコックピット、および新しいデジタルミッションコンピューターを備えています。スロバキアは2018年に米国から14機のF-16 block70を購入する契約に署名しており、戦闘機は2024年に納入、それに合わせてMiG-29SDは退役する予定でした。

提供時期は不明ですが、ポーランド空軍が9月まで、9月以降はチェコ空軍がスロバキアの防空を担うことから、早ければ夏ごろには提供される可能性があります。ウクライナは4月に航空機のスペアパーツを受け取り、20機の航空戦力を増加していました。

ウクライナ空軍はスペアパーツを受け取り、20機の航空機を追加したとされています

mod ukraineウクライナ空軍は追加支援として先日、戦闘機や攻撃機の部品を受け取ったとされ、これにより、運用できる航空機が増加、空軍力は1か月前より増強されました。[adcode]アメリカの上級防衛当局者によ[…]