ロシアが開発する潜水艇と巡視艇のハイブリット「Sentinel」

ロシアが開発する潜水艇と巡視艇のハイブリット「Sentinel」
image TsKB MT

ロシアのルビーン海洋工学中央設計局(TsKB MT)は潜水艇と巡視艇の要素を併せ持つハイブリット艦「Sentinel(センティネル)」を開発しています。

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新しい船「BOSS」

センティネルは2021年4月に発表されたプロジェクトになり、2022年2月に2回目の発表が行われ、その詳細が発表されました。”Sentinel”は日本語で「歩哨・番兵」を意味し、ロシア語では「Страж(ストラジ)」と呼ばれます。センティネルは潜水艇と巡視艇の2つの要素を併せ持ったハイブリット艦になり、英語では「Border and Offshore Submersible Sentry(国境・沖合の潜水巡視艇)」と現わされ、「BOSS」とも呼ばれます

スペック

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まだ、構想段階ではありますが、ルビーンの発表によれば船のサイズは全長約72 m、標準排水量は約1300トンです。通常動力型の潜水艦と比較するとサイズは普通ですが、巡視艇としては大きな船になり、大きくすることで、より多くの機能を搭載、拡張性を保持する狙いがあります。波浪貫通型船首と側面の凹凸のない傾斜した輪郭は、ローリングを減らし、兵器プラットフォームとしての船の安定性を高めます。レーダーからの検知を低下されるため、ステルス艦でもあります。音響ソナーは球状船首のバルバス・バウに収納されており、バルバス・バウが船体表面の造波抵抗をカットすることで動作条件を改善します。速度は最大21ノット(39km/h)で、10ノットの速度で最大4000マイル(7408km)の航続距離を有します。

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武装は小口径の自動砲、2つのミサイル発射管、4つの324mm魚雷発射管を搭載。海上、水中、空中に対抗する攻撃力を有します。船には2つの密閉された多機能格納庫があり、ドローン、小型ボート、その他の兵器を収納、展開することができます。索敵はレーダーアンテナと音響ソナーの両方で行います。

コストメリットが高い船

ルビーンによれば、新型コロナのパンデミックとの戦いので引き起こされた各国の軍事予算の削減の中、「Sentinel」はコストメリットがある船と主張しており、国際市場を狙って開発される船になります。潜水艇と巡視艇の2つの特設を併せ持つハイブリット艦は高度な船でコストが高そうに聞こえますが、巡視艇、潜水艇と異なる2つの艦種を揃える必要がなく、返ってコスト削減になるという考えです。

「Sentinel(センティネル)」の開発の進捗、マイルストーンについての発表は今のところ一切ありません。

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Source

http://ckb-rubin.ru/mediacentr/novosti_i_sobytija/novost/news/detail/News/strazh_20_novyi_oblik_bolshe_vozmozhnostei/

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