日々、脅威が増すドローンに対抗するために、インド陸軍は新たな対ドローンを兵器を投入しました。しかし、それは、電磁波や銃火器、レーザー、ミサイル、無人機でもありません。何と”鳥”です。鷹や鷲、隼といった猛禽類の鳥を対ドローン兵器と使用しています。
#YudhAbhyas
— ADG PI – INDIAN ARMY (@adgpi) December 2, 2022
“Spread your wings and fly high, for you are destined to touch the sky.”#FearlessFriday#InStrideWithTheFuture pic.twitter.com/NTUcouuCb2
インド北部、ヒマラヤ地域に接するウッタラーカンド州で行われた米軍との合同軍事演習ユッダ・アビヤス。ここで、インド陸軍はユニークな兵器を披露しました。それが鷹や鷲、隼といったタカ科の鳥です。これらのタカは特別に訓練されており、ドローンを撃墜するように訓練されています。兵士の腕に留まるタカは地上からドローンを見つけると飛び立ちドローンを破壊、撃墜します。タカは基本、クアッドドローンと呼ばれる小型のドローンを標的としており、訓練ではこれまで数百機のドローンを撃墜、時には完全な破壊にも成功。これまでのところ、タカが負傷したという情報はないとインド軍関係者は述べています。犬との連携も可能で、犬が耳でドローンの音を感知、犬はタカのハンドラーである兵士に伝え、タカを飛びだたせて、周囲を索敵、発見後、撃墜します。そう、これは、まるで「鷹狩り」であり、哺乳類や鳥類だった獲物がドローンに置き換わった形です。また、タカの頭にはカメラが取り付けられており、撃墜時の様子は撮影され、タカ目線の映像はリアルタイムで共有されます。ドローンのように自由に目線を操作することはできないので、偵察監視用途としてどこまで使えるかは未知数ですが、基本は鳥のため、撃ち落される心配はドローンよりも少ないかもしれません。
隣国の中国、パキスタンと緊張関係にあるインド。特にパキスタンからは近年、多数のドローンが国境を越えて飛来し、偵察や密輸、時には自爆ドローンとしてインド軍の軍事施設に攻撃を与えています。訓練されたタカはこれらのハイテク脅威に対するローテク手段です。まだ、訓練中の段階であり、配備はされていません。
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